運命論者の悲み -6- ページ45
「やめろッ!!」
数秒後、顔面蒼白の敦が探偵社に駆け込んできた。
探偵社も社員もボロボロでポートマフィアに壊滅させられている
と思っていた。
敦が到着した時には国木田が丁度広津を投げ飛ばしている時であった。
座椅子に仕立てあげた黒服たちの上に乗り、興味津々に手離された銃を眺める宮沢賢治。
武器どころか手も使わず足だけで黒服を蹴倒していく与謝野晶子。
何事も無かったかの様に次のラムネを開けて飲む江戸川乱歩。
銃から寿命を吸い取り、それで割れた窓硝子を修理する高見A。
「嗚呼、中島か。急に何処かへ行ったから驚いたぞ。国木田さんが────」
「やっと帰ったか小僧!」
「え……?」
「見ての通りの散らかり様だ!片付けを手伝え」
「(え……?……あれぇ…?)」
予想と現実の
気絶した黒服の男達ははすっかり宮沢の椅子が板についていた。
「A、こっちの窓と壁も頼む」
「此以上遣ると私の寿命まで使いますが……」
「此方に未だ未だ此奴らが『寄付』して呉れた武器は残ッてるよ」
「寄付だなんて、有り難いですね」
与謝野が渡した武器に触れるA。
「おぉ……此の銃は新しいな。20年は保つぞ」
『死の淵より』で寿命を吸えば砂だけが残る。
其れを何度も繰り返せば最早床は砂場だ。
「全く……これだから襲撃は厭なのだ。業務予定がまた大きく狂ってしまう!
オフィスの改修と壊れた備品の再購入に一体幾ら掛かると思ってる!」
苛苛が国木田に又募る。
そして更に
「しかし派手な襲撃だッたわねぇ。今回近所から来る苦情にお詫びの品を用意して挨拶に行くのは…国木田君の番だからね」
今回はその国木田の番だ。
「嗚呼、国木田さんでしたか。ずっと考えてたんですよ」
「……結局『最悪の事態』になってしまった」
「え!?」
敦の予想していた“最悪の事態”と違いすぎた。
「国木田さん……割れた窓が多過ぎて余り長持ちさせられません……」
「応急処置で佳い!」
「(『最悪の状況』って此れ?特殊部隊並みの戦闘力を持つポートマフィアの武闘派って………
あれぇぇぇ……)」
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水無月碧音(プロフ) - 蓮(ルイ)さん» 覚えました!宜しくお願いします。最近少し忙しいですが次からは続編なので頑張ります! (2018年5月7日 23時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
蓮(ルイ) - 名前が変わっていると思いますが一応ルイです!これからは蓮です!更新楽しみにしています! (2018年5月7日 23時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます!暇つぶしで描いている絵を褒めていただき嬉しいです!頑張ります (2018年5月4日 18時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 絵が凄いです!驚きました!更新楽しみにしています! (2018年5月4日 14時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 神無月碧依さん» そう言って頂き嬉しいです!頑張りました(笑) (2018年3月7日 17時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月碧音 | 作成日時:2018年1月1日 22時