ヨコハマギャングスタアパラダヰス -7- ページ27
初仕事だ────。
初仕事……見張るだけだ……大丈夫大丈夫……。
「おい小僧」
荷を纏めている時に国木田さんから声をかけられる。
「はい?」
「不運かつ不幸なお前の短い人生に些かの同情が無いでもない。
故に、この街で生き残るコツを一つだけ教えてやる」
そういって一葉、写真を渡してきた。
「こいつには遭うな。遭ったら逃げろ」
毛先だけ白い髪に、黒い外套の男。
青白い顔に冷たい目付きに写真越でもぞわりとした。
「この人は────?」
「マフィアだよ」
後ろから写真を覗き込み太宰さんが言った。
嘘だろ……。
「尤も、他に呼びようがないからそう呼んでるだけなんだけどね」
「港を縄張りにする兇悪なポートマフィアの狗だ。
名は芥川。」
話を聴いてると横から現れたAさんも、同じように写真を覗き込んできた。
国木田さんの話は続く。
「マフィア自体が黒社会の暗部のさらに陰のような危険な連中だが
その男は探偵社でも手に負えん」
「何故危険なのですか?」
「其奴が能力者だからだ。
殺戮に特化した頗る残忍な能力で軍警でも手に負えん。
俺でも────奴と戦うのは御免だ」
残忍な異能力……。若し遭遇したら僕は────
「……っ」
ネガティブになる僕の頭にポンと何かが置かれた。
見ると、少し低い位置からAさんが手を伸ばしていた。
「今から怯えていても如何にも為らない。
大丈夫だ。私も谷崎も居る」
「そ……そうですよね」
Aさんに言われると安心感があるな…。
「あぁぁあ!!Aちゃん!?
浮気かい!?私と云う者が在りながら……!」
「……?浮気ではありませんよ。
結婚も恋人も居ません」
……吃驚するほど天然だけど。
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水無月碧音(プロフ) - 蓮(ルイ)さん» 覚えました!宜しくお願いします。最近少し忙しいですが次からは続編なので頑張ります! (2018年5月7日 23時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
蓮(ルイ) - 名前が変わっていると思いますが一応ルイです!これからは蓮です!更新楽しみにしています! (2018年5月7日 23時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます!暇つぶしで描いている絵を褒めていただき嬉しいです!頑張ります (2018年5月4日 18時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 絵が凄いです!驚きました!更新楽しみにしています! (2018年5月4日 14時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 神無月碧依さん» そう言って頂き嬉しいです!頑張りました(笑) (2018年3月7日 17時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月碧音 | 作成日時:2018年1月1日 22時