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ヨコハマギャングスタアパラダヰス -2- ページ22

「ええと、改めて自己紹介すると……ボクは谷崎。

探偵社で手代みたいな事をやってます。

そンでこっちが……」

「妹のナオミですわ」

「いてっ」

谷崎の言葉を遮るように、ナオミが兄の腕に飛びついた。

「兄様のコトなら……何でも知ってますの」

熱の籠った瞳で、ナオミは谷崎をジッと見つめる。

敦は其れを見て顔を少し赤くしながらだらだらと嫌な汗をかいた。

「き、兄妹ですか?本当に…?」

「あら、お疑い?」

うっとりとしたように谷崎の服の中に手を差し入れるナオミ。

「勿論どこまでも血の繋がった実の兄妹でしてよ?
このアタリの躰つきなんてホントにそッくりで……。

ねえ兄様?」

「いや、でも……」

何か言いたげな敦の肩に、ぽんと国木田が手を置く。

「(こいつらに関して深く追求するな!)」

「(あ……はい)」

Aは大して気にする様子もなく茶を啜っていた。

「Aさん……慣れてるんですね、何か色々と」

名前を呼んだ敦に谷崎が反応をする。

「Aさんの名前は知ってるンだ?」

「嗚呼。名前だけだが、一応な」

「社員となった彼に改めて、ご紹介されては?

ほら、年齢とか」

湯呑みを机に置くと

「年齢……必要なのか?」

数回瞬きをして聞き返した。

「年齢だけでは無く、好きな食べ物とかも。

其れだけで親睦を深められますわ」

「!云われれば確かに、一理あるな……」

Aも国木田までは行かないが、そこそこの仕事人間。
親睦は業務上必要だと判断した。

敦と目を合わせる。

「私の名は高見A。歳は19。

……食べ物は、お好み焼きが好きだ」

「(年上だったのか……!)な、中島敦です!

宜しくお願いします!えと、高見さん?」

「Aで佳い。宜しくな」

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水無月碧音(プロフ) - 蓮(ルイ)さん» 覚えました!宜しくお願いします。最近少し忙しいですが次からは続編なので頑張ります! (2018年5月7日 23時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
蓮(ルイ) - 名前が変わっていると思いますが一応ルイです!これからは蓮です!更新楽しみにしています! (2018年5月7日 23時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます!暇つぶしで描いている絵を褒めていただき嬉しいです!頑張ります (2018年5月4日 18時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 絵が凄いです!驚きました!更新楽しみにしています! (2018年5月4日 14時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 神無月碧依さん» そう言って頂き嬉しいです!頑張りました(笑) (2018年3月7日 17時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月碧音 | 作成日時:2018年1月1日 22時

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