第二話 ページ3
私は今、自分の部屋で一人、前世について考えている。
自分の頭が本当にまともにはたらいているのか分からないが、自分を信じるのなら、今の私は前世の記憶というものを持っているということになる。
頭の中にある「これ」が本当に前世の記憶なのか、自ら産み出してしまった空想なのか。前世とは、転生とは何なのか。その辺りについて考えるのは、永久に終わりの見えない哲学に首を突っ込むことになるので、やめておこう。
とりあえず今は、私を。自分の記憶を信じてみよう。
前世の私は、「日本」という国に住む、女子高生だった。
これといった才能もなく、平凡だったが、小説を読むのが好きで、中二病っぽい小説をよく読んでいたので、その関係の友人は多かった。あと、和歌も好きだった。競技カルタの方じゃなくて、百人一首とかの本を読んで、歌を詠んだ人の気持ちを考えるのが好きで、よくやっていた。
残念ながら、恋人はいなかった。華の高校生活スタートしたばっかりだったから、もう少し時間があれば、恋人くらいできていたと信じたい。
死因は確か交通事故だった。今日とは正反対の、とても暑い日だった。
歩道を歩いていたはずなのに、いつの間にかトラックが目の前にせまっていて、とてつもなくすごい痛みを感じた。痛みで考えることすらままならなかったけれど、最後に、神様に生まれ変わらせてほしいって願ったような気がする。それが本当なら、神様ってすごいんだな。
こんなことになってしまうなら、もっと、両親と話しておけば良かった。兄妹がいたから両親に老後に心配はなさそうだから、良かった。
少し悲しいけど、終わったことを悔やむより、今後のことを考えた方がいいかな。今度こそ幸せになって天寿をまっとうして、前世での両親にも今の両親にも、安心してほしいと思う。
本当に、生まれ変われて、本当に良かった。
神様、ありがとう。
〈作者からのひとこと〉
第二話を読んでいただき、とてもうれしいです。
前回でも言いましたが、コメントをドンドンいれてほしいです。
ほんのひとことでも良いです。必ずコメント返しもしますので、どうぞよろしくお願いします。
リア友と合作をするかもしれません。
5月21日、第一話の冒頭部分に主人公の名前を入れました。これからはもう名前が出ているものとして話を作りますので、確認して頂ければと思います。
5月22日、少しだけ話を加えました。
5月23日、第一話に弟君の名前を入れました。
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Lily - 夜籠目さん» コメントありがとうございます!嬉しすぎて嬉し涙がちょちょぎれちゃいます。この小説がなろう系なのは、私が現在進行系でなろうにたむろっているからです。 (2016年5月25日 14時) (レス) id: e862ef2837 (このIDを非表示/違反報告)
夜籠目(プロフ) - 占ツクよりは、なろう系にありそう。 (2016年5月24日 21時) (レス) id: 3bd8e99442 (このIDを非表示/違反報告)
Lyly - ぷよ傘さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて幸いです。更新を頑張るので、これからもどうぞ宜しくお願い致します。 (2016年5月21日 14時) (レス) id: ad4da21ebf (このIDを非表示/違反報告)
ぷよ傘(プロフ) - 私は今まで転生系の小説をあまり読んだことがなかったのですがとても面白いですね!主人公の心理描写などが非常にしっかりとしていて感情移入がしやすく楽しませていただきました。これからも更新頑張ってください。 (2016年5月20日 22時) (レス) id: 61adbf0e08 (このIDを非表示/違反報告)
Lyly - 風華@露領さん» 作品を見ていただけて、とても嬉しいです。ありがとうございます。面白いと思って頂けるよう、これからも頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します。 (2016年5月16日 19時) (レス) id: ad4da21ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lily x他1人 | 作成日時:2016年5月3日 15時