☆*キックオフ1『Jun&Mao』*☆

☆*17話*告白* ページ21

その日の夜。

真央が部屋にいると窓ｶﾞﾗｽにｺﾂﾝ…と小石が当たる音がした。

真央『何だろう…？』
恐る恐る窓を開けて覗いてみた。


潤『気付くの遅っせぇ〜よ！』
真央『潤ｸﾝ⁉どしたの⁉』
潤『ちょっと下、来れる？話がある』
真央『ちょっと待って、今行く！』
慌てて外に出た。


真央『こんな時間にどうしたの？』
潤『公園行こ』
真央『うん…』
二人はいつもの公園に行きﾌﾞﾗﾝｺに座った。


潤『俺さ、お前に謝りたい事が沢山あって…』
真央『私に謝る事なんて何にもないよ』


潤は真央を見て微笑んだ。
『お前は優しいよな。いつも自分の事より俺の事考えてくれて…』


『…それは…』


潤『最近、凄く思うんだよ。ここに引っ越して来なかったらどんな人生送ってたんだろうって』


『・・・』


潤『試合の時も感じてた。優勝が決まって父さん見た時、気持ちの整理が出来てて、お前を見たら鼻を真っ赤にして笑顔で手を振ってて…。
俺がここに立っていられるのもお前のおかげだって思った。お前がいなかったら今の俺は存在しない…』


潤はﾌﾞﾗﾝｺから降りると真央の前に立った。



潤『俺はお前が好きだ』



『…！』



潤『お前は優しいからもしかしたら、俺の事知りすぎて可哀想って思ってるかもしれないけど』



真央は潤に抱きついた。



『同情なんかじゃない！』



潤『えっ？』



『私もずっと好きって言いたかった…。でも言ったら今みたいに一緒にいられなくなるんじゃないかって、恐くて言えなかった…。言えなくて苦しかった…』


真央は潤の胸の中で今までの思いを伝えた。


潤『ごめん…もっと早く気付ければよかったな』


潤も真央をｷﾞｭｯと抱き締めた。


潤『真央…これからはお前が支えてくれた以上に俺がお前を支えていくから…これからも俺の傍にいて欲しい』


真央『うん。私も潤ｸﾝの傍にいたい』


お互いの気持ちが伝わり…
とても幸せなひと時だった…


・・・・・


潤『そろそろ帰ろう』


二人は初めて手を繋いだ。


真央『ずっと手を繋いで歩きたいって思ってた』


潤『言えばよかったのに』


真央『言えないよっ』


潤『そんなに俺の事好きだったの？(ニヤリ)』


真央『うっ…』


潤『クスっ笑』


真央『何よ//』


潤『お前も俺の事好きだって聞いてメッチャ嬉しかったから…』



真央『私も…(ニコ)』




手を繋ぎ…幸せ溢れる2人が歩く夜道を
見守るかのように月の光が優しく照らしていた。

☆*18話*ﾆﾉとの出会い*→←☆*16話*兄心*

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