恋を知らない二人

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田中「ミツそろそろ帰るよ」



ミツ「(ToT)」



うわっ。めっちゃ悲しそうな顔してる



よほど猫が好きらしい



田中「また今度ね」



ミツ「……………わかった」



諦めたように猫を撫でた



お会計を終えてもう家に帰るのかと思ったら



ミツ「焼き肉食いたい」



と田中くんに訴えてる



焼き肉かぁ…………



食べたいけど私は贅沢できないな



田中「いいね！最近できた食べ放題行こうよ」



ミツ「行く！」



田中「平野は焼き肉好き？」



『好きだけど今、贅沢できないし』



田中「大丈夫！食費としてもらってる
5000円から出すから」



『えっ………でも…………』



ミツ「やりくり上手な田中さんが
大丈夫って言ってるんだから
大丈夫なんじゃねーの」



『本当？』



田中「任せなさい！」



本当に田中くんって優しくていい人だな



『ありがとう』



私たちは３人で焼き肉の食べ放題で
沢山食べた



二十歳になったばかりと言ったら
お酒も勧められて初めてお酒も飲んだ



お酒って美味しい！



きっとみんなが当たり前にしている飲み会って
こんな感じなのかな？



友達って言ってもいいのかわからない関係だけど



二人との食事は本当に楽しくて



私に青春が遅れてきたようで



自由って楽しいなって思った

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