百花繚乱《JUMP》

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-回想-



俺は弟といっしょに施設に入れられていた。




俺達がいた施設は表向きは良い顔をして、裏で子供達を差別して色々酷いことをしていた。



性格や学力や運動神経などで何か気にくわないことがあると、しつけと称して虐待をしたり、世話をしなかったり、雑用仕事を子供に押し付けたりしていた。





俺はバカだから、テストの度に酷い仕打ちを受けた。




弟は体が弱く、ストレスで重い病気にかかりそれ以来一度も会えていない。



施設の職員は｢入院している｣と言っていたが、病名もその病院名も何一つ教えてくれなかった。

お金がかかる事や面倒な事を極力避けてたアイツらのことだから、弟はそもそも入院なんかしてなくて見殺しにされて死んだんじゃないかって思ってしまう。






どれだけ待っても弟に会えない。





遂に今まで溜めてきたものが爆発してしまった。






気づいたら、通りすがった職員をボコボコに半殺しにしていた。



我に帰った時には相手は意識を失ってて、怖くなって近くにあったトイレに駆け込んだ。










鏡に映った自分は、








左目が紫色になっていた＿＿









パニックになり、施設から逃げ出して無我夢中に走った。





その道中でおじさんに出会い、保護してもらった。






その後、おじさんが裏で手を回してくれて、施設長は逮捕された。



半殺しにした事がバレたらどうしようと焦っていたが、監視カメラには一切映っておらず、その職員も相手が誰か分からなかったらしく、おじさんには正直に話したが、警察沙汰にはならずに済んだ。




きっと、能力を持ったのはその時なんだろう。










俺の昔話はここら辺で。

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