5章 4-4 ページ29
A side
何処、ここ……。
私、さっきまで骸砦の近くで龍と中也くんの戦いを見てたのに……。
上を仰ぎ見ても、上空にいた龍と中也くんは居ない。
それどころか真っ暗な空間だった。
私のいる場所だけが、スポットライトが当たっているかのように明るい。
何が起きて……
･
ズキンッ
『いッ……!!?』
突如として激しい頭痛が私を襲う。
あまりの痛みに私は前のめりになり頭を掴む。
ズキンズキンズキンッッ
『あ……ぐッ……』
頭痛は収まるどころかむしろ痛みを増してくる。
『なんなの……これ……』
思えばこの頭痛は、澁澤龍彦の話しが上がった時からしていた。
最初は探偵社で、その次は人の消えた横浜の街中で。
──「君の異能は何かが違う……だが私の求めているそれとは違うようだ」──
頭の中に澁澤龍彦の声が思い浮かぶ。
なんで今、その言葉を……。
ズキンッ
『ッあ……』
頭痛に伴ってだんだんと目眩と吐き気までもが私の体を襲う。
平衡感覚を失った私はその場に膝をついて大きく息をする。
嫌な汗が額に浮かんだ。
･
──″思い出した？″──
『！？』
頭に声が響く。
──″キミはいつまで私を放っておくの？″──
『誰……？』
──″解ってるくせに″──
その言葉に心臓を鷲掴みにされたような感覚がした。
『……【天空の蜂】』
私の喉から出た声は酷く掠れていた。
──″私とキミが今どうなってるか″──
『今……？異能が私から分離して……』
──″そう、このままキミから離れ続けてたらどうなるか……忘れたの？″──
私は無意識に息を呑んでいた。
そうだ、駄目だ……あのまま【天空の蜂】を異能だけの状態にしたら……！！
──″遅いよ、早くしてよね″──
──″私だけじゃ詰まらないもの″──
いつの間にか頭痛は無くなっていて、目眩や吐き気も治まっていた。
『大人しくしててよね』
──″キミ次第だよ″──
その声を最後に目の前が眩しく白い光に包まれた。
･
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jumpcontrolbear(プロフ) - 消しゴムクイーンさん» コメントありがとうございます！！そうだったんですか……ぜひ余裕がありましたらDVDでご覧下さい！終始悶えます（笑） (2018年9月9日 1時) (
レス) id: 10ce31b7ea (このIDを非表示/違反報告)
消しゴムクイーン(プロフ) - こんにちは。DEAD APPLE…私、見れなかったんですよ！見たかった……これからも頑張ってください！！ (2018年8月15日 13時) (レス) id: b53efceb36 (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - なたさん» コメントありがとうございます！！本編の方も読んでくださってるんですね！ありがとうございます！すごく嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年5月4日 23時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)
なた - このシリーズめっちゃ好きなのでデッドアップル編まで読めて嬉しいです！これからも頑張ってください (2018年5月4日 22時) (レス) id: a61dc9da8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だし丸 | 作成日時：2018年3月23日 18時
