酔 っ た 勢 い で 君 と。《A.Daiki》

お酒 24 ページ24

.




.





私はずっと、言い訳に守られながら生きてきた。

だけどもう、いいんだよね。

素直になっても、いいんだよね？









「っは…っ、先輩、大丈夫っすか。

めっちゃ速く走ってきちゃいましたけど…」

「っ、きついっ！私、何年走ってなかったと…っはぁ…疲れた…」





周りを見ると、有岡くんの部屋のまんま。

何も変わってない。

すごく懐かしい。




.






「…先輩、そこ座ってください。」

「ベッドに座るってのも、なんか…まぁいいや。」




ベッドの上に二人乗って、

話し合いを始める雰囲気が漂う。





「俺、彼女と別れました。

んで、えっと。

俺、…その。やばい、何かいきなり恥ずかしくなってきた。」

「…聞きたい。有岡くんの声で、言葉で、全部。

有岡くんの気持ちが知りたい。」





.




ギシッとベッドの軋む音がしたと思えば、

私に寄ってきて、キスをする有岡くん。





「…好きです。





先輩のことが好きです。






先輩じゃなきゃ、ダメなんです…！」




.




.





その言葉を聞いた瞬間、

心の底から本当に

死んでもいいと思った。




死んでもいいと思えるほど、

幸せな気持ちになった。




そんな幸せをくれたのは、

紛れもなく、有岡くんだった。

お酒 25→←お酒 23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す