契 約 カ レ シ と 計 画 書 。《A.Daiki》

計画書 11 ページ11

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「うん。今度こそ本当にちゃんとわかりました。ごめんね、A。」


「え…、いや、いいんだよ！全然、気にしないでね。…あ、えっと….じゃあ、帰ろうか。」




？

珍しく歯切れが悪い。

なんか動揺してる？
俺なんかまずい事言っちゃったかな。

いや、嘘ついている時点でダメなんだけど、
…おかしい。




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「どうしたの？A。」



「ううん、何でもない。」




俺達って、似てるのな。




何でもないってばっかりで、
相手を傷つけないようにしてる。



遠慮ばっかりで、
距離なんて全然近くならない。
むしろ遠い。




せっかく近づきたいと思って行動した俺の計画は、
ハラハラとちぎれた紙切れのように散っていった。





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「言って？大丈夫だから。」




なんて、俺が言えたセリフじゃない。





「……さっきからずっと二人共、
謝ってばっかりだなって、思って…」




その言葉も、嘘かもしれない。




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だけど俺にもAにも、
信じる以外の方法を知らないから。




「じゃあもう絶対、謝らないことにしよう。
意地っ張りでもいい。
あ、悪すぎると判断したら謝って欲しいけど、



もう、謝らない。


俺はそうしたい。
もっと、遠慮なく話そう。」



「ありがとう、有岡くん、

やっぱ、私のヒーローだよ。」



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その言葉に少しの疑問を持ちつつも、
俺はAとの距離を少しでも近づけるため、


今日も、計画書を立てるのだ。

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