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慧の空いてる時間は2時間
あっという間に、仕事に戻る時間帯になってしまった。




少し残念な気持ちもするが
彼は私の膝枕でリラックスしていたから、満足そうに笑っている。









慧「戻りたくなくなるなー」




「まだ一緒にいる?」




慧「上司怖いから無理だよ」









私の膝にうつ伏せで寝転び
腰に抱きついてくる彼は、そう言いつつも私から離れようとしない。




ぷにぷにと頬をつつきながら、私も行かせようとしなかった。




少しの時間でも、彼に会うだけで落ち着く。




私の気持ちも理解してくれる愛しい存在。









慧「送っていこうか?」




「ううん、歩いて帰れる」









名残惜しそうに慧は離れ、バックを手に持ち立ち上がる。




シートをたたみ、私も荷物をまとめた。









慧「歩こうか」









慧の車が停めてある、駐車場までの一本道を手を繋ぎながら歩く。




通り過ぎる人達は、私たちを2度見していた。




慧は顔がいいから仕方ない。









少し歩いて、私はふと5.6人の人達に目がいく。









背格好が、どことなく青年に似ていた気がした。




顔はよく見えなくて、スーツ姿。









慧「どうかした?」




「ん…ううん」









そんなわけがない。
そう思いながら、慧に微笑み足を進めた。

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作者名:七瀬 | 作成日時:2020年11月27日 22時

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