第104話 あの2人よりも。 ページ15
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次は、皆生きて帰れるだろうか。酷い怪我を負って、後遺症が残ったりしないだろうか。
そんな事を考えてしまうと、いずれ来る未来が堪らなく恐ろしい。
でも、これではっきりした。
鬼舞辻無惨という強敵から目を反らしていたのは私だけだった。2人とも、自分の使命にちゃんと向き合っていた。死を覚悟してまで、奴に挑もうとしていた。
それなのに私は、どうやって助かるかばかり考えていた。終いには神様にまで助けを求めてまで、生き残ろうとしていた。
『…か、蜻蛉さんは、怖くないんですか。』
「何が。」
『…死ぬ事。』
そう。死ぬのは怖い。もう、一回死んでるから分かる。飛び散る火花が綺麗だと思ったのは一瞬だけだった。その後は、凄く痛かった。怖かった。
それで、真っ暗になったとき、ああ、終わったなって。後悔と悲しみと、怒りが溢れて。
死んだのに、可笑しいよね。感情があるんだから。
「死ぬのが怖かったら、鬼狩りなんてやってられねーよ。それはお前だって同じだろ？」
『…そうですね。』
「まあ、そんなに気を落とすなよ。次はもっと強くなって挑めばいい。俺達には、それくらいしか出来ねぇよ。」
『はい。』
強くなりたいのはいつもの事。だけど、私はそんなに純粋じゃない。人の醜い所を沢山知ってる。
だからって、それを強くなれない理由にはしたくないんだけどね。
「じゃあな、A。」
『うん。馨くんもね。』
「ああ、それ。馨でいい。くんとか付けなくていい。俺はお前より歳下だし、何より俺達は仲間だからな。」
『…うん。』
強くならなくちゃ。私がこうやってウジウジしている間にも、彼らはもっと強なる。私1人だけ置いて行かれるのは嫌だ。
「じゃあ、任務頑張れよ！」
『はい。また、どこかで。』
2人が去って行った後には、僅かな風が残るばかりだった。
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「A！大丈夫か！怪我はないか！あの後見つからないから心配したんだ！俺の代わりに無惨を追いかけてくれてありがとう！本当に何もされてないか！大丈夫なのか！？」
『だ、大丈夫！大丈夫！』
そうだった。炭治郎もオカン気質だった…。
馨くんに散々心配された後の、炭治郎からのマシンガントーク炸裂。まあ、そのマシンガントークの中身は全て私の身を安じるものだけど。
ちょっと、疲れたかな。
「む！疲れている匂いがする！何処かで休もう！」
「カァァ！ダメだ！ダメだ！さっさと行けぇ！！」
…休ませてはくれないみたいです。
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青花 - 和さん» ご指摘ありがとうございます！！また誤字脱字とうありましたらお願いします！！ぜんぜん図々しいだなんてないですよ！！ (2020年3月7日 22時) (
レス) id: 08bd86448d (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - この小説をいつも楽しく拝見しています。一つ気になるのですが、百二十八話で名前変更のところが間違っている気がします。図々しかったらすみません。 (2020年3月5日 18時) (レス) id: 07f735fd12 (このIDを非表示/違反報告)
青花 - 涙さん» そうですよね。ごめんなさい。直しておきました。今後、言葉選びには十分気をつけようと思います。不快にさせてしまって申し訳ないです。 (2019年12月29日 11時) (レス) id: 4d323b91c6 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - キチガイは差別用語になるので辞めてください (2019年12月29日 4時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青花 | 作成日時：2019年10月13日 23時
