ストーカーさんの妹さん【はじめしゃちょーの畑】

妹さん１９ ページ19

火曜日。待ちに待った火曜日。

なのに……外はどしゃ降り。
バスのフロントガラスに打ち付けられる雨の音が煩くて、乗客の会話も聞こえないほど。
何でよりによって今日雨なの。割とショック。せっかくお兄ちゃんに会えるのに！
静岡は降ってないことを願おう

最近異常気象が多いからかなぁ。そういうこと？地球温暖化だから？でも一説によれば寒冷化するっていう見解もあるよね……。ちなみに私は今の太陽の黒点活動を見ると、寒冷化に１票かな

冒頭に戻ろう。何で雨なの。
今ヒットしている某アニメ映画の「ねぇ、今から晴れるよ！」みたいな能力があれば！

いや待て、妄想のなかでならできるじゃん？え、私天才なの？
それでは私のお兄ちゃんに対する愛の妄想いってみよー！

・.・.・.・.・.・.

『ねぇ、お兄ちゃん、今から晴れるよ！(ﾄﾞﾔｧ)』

ゴン「はいはい、映画見すぎ」

外はバケツを流したような雨。私は晴れてくださいと念をこめる。

『ぜったい、晴れるんだから！』

その時だった。雲の間から光のベールが差し込み、あんなに曇っていた空は嘘のように晴れた。

『お兄ちゃん、ふふっ、晴れたね。』

ゴン「A……！ありがとな」

ニカっとはにかむお兄ちゃんの笑顔は太陽よりも眩しくて……

・.・.・.・.・.・.

『あー、むりお兄ちゃん好きすぎる』

バスは雨の影響で少し遅れて東京駅に着いた。
折角お兄ちゃんと会うんだもん！かわいい服を着なくては、と思ったのが失敗だった。お気に入りのフレアスカートは雨に濡れてビショビショ……。

新幹線が通常通り運転していたのが救い。
ここで足止めくらったら、私悲しくてむりかも。

早めに新幹線に乗り込んだら日々の疲れが睡魔として襲ってきた！
これは、乗り越えられない試練だ……。

▼ 睡魔 が 襲いかかってきた

▽ 眠る
▽ ねむる
▽ sleep
▼ 睡眠

くそっ……寝ることしか選択肢がないじゃん？

あっ、だめ……おや、すみ

バカなことを考えながら私の意識は沈んでいった

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