検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:33,317 hit

87.万事屋さん御一行 ページ39

「それにしても、よくあの高さから落ちて生きてたアルな」



ゴリラから連絡もらった時はすっかりAは死んだものと思ってたネ、と酢昆布を齧りながら中々に耳の痛い話を切り出す神楽ちゃん。

その横にジャンプを読む万事屋さんが腰掛け、新八くんは真選組の人たちへ連絡をしてくれているようだ。

目が覚めたら万事屋さん一行が至近距離でこちらを見つめていた時の驚きを忘れることは多分無いだろう。



「うん、どうも雨で地面がぬかるんでたお陰で助かったみたいよ」

「ほんと運がよかったアルな、一歩間違えたら危うく天に召されるところだったアル」

「返す言葉もございません......」



はは、と乾いた笑いを漏らした私を見て、それまでジャンプを読んでいた万事屋さんが「なぁ、」と会話に入ってきた。




「なんで犯人ごと飛び降りるなんて真似したんだ?
まさか真選組が裏口から突入していることを知らなかったわけじゃあるめぇしよ」




じと、と半ば呆れを含んだような目を向けられて少し肩身が狭くなる。

勿論、彼らが陽動で時間を稼ぐ隙に突入をしてくることは早い段階で予想がついていた。

それでも、私はやっぱり自分から死ぬことを最終的には選んだのだ。





「......屋上には、私を捉えていた首領の他にも30人ほど浪士がいたので...例え真選組がこっそり侵入してきても屋上に着いた途端、その存在は敵組織に知られてしまいます。」


「ふうん?じゃあ何、何も知らない隊士達が乗り込んで来ていたら人質の自分を理由に身動きを封じられ、1人ずつ殺されていた可能性があったからってこと?」


「えぇ、そういうことです...ただでさえ私のせいで隊全体に迷惑をかけているのに、人の命まで奪うわけにはいきませんから」




苦笑いを浮かべながら会話を交わしていると、突然病室の戸がガラガラと荒い音を立てて開けられた。









「言いてえことはそれだけか、神谷」




扉の奥から姿を現したのは、普段の無表情を浮かべながらも明らかに怒気を纏った沖田隊長だった。

暁の部屋 7/28最新→←86.世界で一番大好きな



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
206人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 ,   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 勿忘草&緋澄さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします! (2019年7月30日 14時) (レス) id: 0c36e798c1 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草&緋澄 - 面白かったです!次の更新楽しみに待ってます!! (2019年7月30日 10時) (レス) id: 2acf9eff50 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - kamiyakazi725さん» ありがとうございます!私もこの作品は特に思い入れが深いのでしっかり納得いく文章を書けたら公表いたします!それまでどうかお待ちくださいm(_ _)m (2018年7月12日 6時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
kamiyakazi725 - とても面白かったです!次の更新お待ちしてます!夢主ちゃんいいですね!大好きです!副長も沖田君も大好きなのでもううはうはですよ←これからも頑張って下さい! (2018年7月11日 23時) (レス) id: 7058246684 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 霜夜華さん» 素敵な表紙をありがとうございました!またお願いする機会があればその時もよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年7月9日 16時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月11日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。