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73.イコール ページ25

(えーっと……あとは帰りがてら、お茶っ葉を買いにいったら終わりね)


あと少しだ、頑張れ自分と右手に持った松屋のプリントがされた袋を握り直し、足を
速める。松屋のおばちゃんがサービスで1つ余分にくれた桜餅はトシさん行きかな、
甘い物は頭を休めるのにいいって聞いたことがあるし。と考えを巡らせながら通りを
歩いていると、何処からか時間を告げる鐘の音が響く。


(私が出かけるときにも鳴ったから……あれから二時間もたっているの!?)


なんということだ、おばちゃんの厚意に甘えてお茶を一杯飲んできてしまったのがマズかったのか、と冷や汗。


仕事の合間に沖田隊長の監視を引き受けてくれたトシさんをこれ以上待たせられないと、早歩きだった足をいよいよ小走りにかえようとした、その瞬間だった。





「ーーーその制服。真選組一番隊副隊長、神谷Aとお見受けする」


「武士でありながら天人に尻尾を振る幕府の犬め、我らが攘夷の志のもと……」



「「「天誅を下す!!」」」






(……急いでるときに限って、こうなるとは)


突然前後の路地裏からでて来た大勢の男達。

……生憎、この時間の町の皆様方は夕飯時。人通りが多くないこの場所を一人歩く私は、格好の獲物だ。



仕方ない、さっさと片付けて帰ろうと刀に左手を掛けーーー





「……って、あれ?」





ーーー左手がつかんだのは使い慣れた刀の柄などではなく、空気だった。


(っ!そういえば……!!)







____ちなみにその間は非番は勿論無し、刀も数日は没収するから部屋にこもってろ







思い出した、数時間前のトシさんのあの言葉。

ーーー私の刀は今、トシさんの手元にあるんだっけ?



......あれ、ってことは。





(……イコール、コイツらから見た私は……丸腰?)




……サァ、と顔から血の気が引く感覚がした直後、私の首の裏には鈍い痛みが走り、意識は暗闇の奥深くへと
吸い込まれていった。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 ,   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 勿忘草&緋澄さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします! (2019年7月30日 14時) (レス) id: 0c36e798c1 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草&緋澄 - 面白かったです!次の更新楽しみに待ってます!! (2019年7月30日 10時) (レス) id: 2acf9eff50 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - kamiyakazi725さん» ありがとうございます!私もこの作品は特に思い入れが深いのでしっかり納得いく文章を書けたら公表いたします!それまでどうかお待ちくださいm(_ _)m (2018年7月12日 6時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
kamiyakazi725 - とても面白かったです!次の更新お待ちしてます!夢主ちゃんいいですね!大好きです!副長も沖田君も大好きなのでもううはうはですよ←これからも頑張って下さい! (2018年7月11日 23時) (レス) id: 7058246684 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 霜夜華さん» 素敵な表紙をありがとうございました!またお願いする機会があればその時もよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年7月9日 16時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月11日 18時

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