37.昔の 土方side ページ38
_______居場所がないこの世にいるよりも、少しでも早く生を終えたいんです、私は_____
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「なんだかなぁ......」
ため息混じりにそう吐き出すと、それっきり黙ってしまう近藤さん。
神谷Aの取り調べから一夜明け、俺と近藤さんは屯所の局長室で彼奴の処分を決めようと話し合っていた。
しかし、2人ともはっきりと案を提示することなく、でも、しかし、という否定型から話をはじめてしまう。
原因はわかっている。
今回の犯行は彼奴の意思ではなく、神谷家から押し付けられたに等しいものだったこと。
もう１つは、彼奴自身が今までの短い人生を経てきて、既に生きる意思をなくしていること。
この２つの要素が俺たちの思考を狂わせているのだった。
まだ前者だけなら切り捨てることができた。
家からの申し立てであろうとなんだろうと、彼奴が自分の手で人を殺めたことに変わりはないのだから。
だが、切り捨てるわけにもいかない、というかそんな気にもなれないのが後者であった。
「.....俺ァ、あんな目をする子供を見たことがねえよ、トシ」
病院からの帰り道、近藤さんが俺に言った言葉だった。どこか悲しそうな、どこか辛そうな表情で伝えられたそれは、俺が考えていることと一致していた。
(怒りでもなく、悲しみでもなく、只々無が広がる世界......)
彼奴の目を見たとき、感じたのはそんなことだった。
きっとそれは、誰にも手を差し伸べられなかった彼奴が、自分を守るために無意識に取った姿勢なのだと思う。
そこまで考えると、俺の口からは物騒な舌打ちが落とされた。
(......ガキのくせに、あんなツラしやがって)
_________まるで昔の自分を見ているかのようで、落ち着かねェ
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霜夜華(プロフ) - 表紙のイラスト描きました。…が、ちょっと面倒なことが起きてまして…。お手数ですが、ボードの方にお邪魔しました。本当ごめんなさい！m(_ _)m (2018年2月28日 18時) (
レス) id: 3282eb2821 (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 和歌青さん» ありがとうございます！14歳...少し子供すぎるかな？と思いましたがどうしてもお話の都合上あの子と同い年にしたかったんです（苦笑）これからもよろしくお願いします！ (2018年1月9日 15時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
和歌青 - 14歳…なの 面白過ぎる (2018年1月9日 5時) (レス) id: 896b7265bd (このIDを非表示/違反報告)
毒舌狼 - うんいいよ〜 (2017年12月18日 14時) (レス) id: e0161950e8 (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 毒舌狼さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2017年12月18日 7時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年10月30日 18時
