不思議な目の女【沖田総悟】

2.部屋 ページ3

カツン、カツンと足元からリズムよく暗闇に響くヒールの音。


鉄製の重たい扉を開けると、右手で電気をつける。


途端に明るくなるこの部屋には、ラジカセや食料、着替えなどの他には沢山の銃に数本の日本刀が乱雑に置かれている。


「......この部屋の方向性がわからなくなってきたわね」


別にこの部屋以外にも使える部屋はある。




しかし、基本的には外で活動をして疲れて帰ってくる私が家の中でまで......それも今にも人外が出てきそうな廊下を必要上に歩きたいと思うだろうか。


答えはNOだ。
別に１つの部屋に全部置いておいて不便利はないのだからこれが得策だろう。決して面倒だとかそう言うわけではない。





カチ、とラジカセの再生ボタンを押すと、途端に部屋中に断続的に響く爆音。


停止ボタンを押すと、また静寂に包まれる。



(とりあえず、正常に動くみたいね。)



これで用意は整った。
明後日、真選組総出ですぐそこの廃虚に潜伏する攘夷浪士を一斉検挙するはず。







その帰り道を狙おう。

3.粛清の段取り 沖田side→←1.明るい

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