塾友【kntk】

20 ページ20

·



「きんときと付き合ったんだって？おめでとう」

「スマイルくんも知ってたんだ…」


付き合った事はしばらくは秘密にしておこう、ということになったのだが、"きんとき"の友達が言いふらし、今ではほとんどの人が知ってるカップルになってしまった。


知られた時の女子の視線、怖かったぁ…


「スマイルくんの言葉がなかったら付き合ってなかったかも。ありがとね！」

「別に大したことしてないよ。…てかきんとき俺の事睨んでる、行ってあげて笑」

「…ふふ、ありがと。行ってくる」


私がきんときの席に近づくと、顔を真っ赤にして机に突っ伏せていた。…なにこれ可愛い。
後ろからスマイルくんも来た。


「きんときー…？」

「…スマイル、絶対Aのこと好きだろ」

「何馬鹿なこと言ってんだよ。…あれは、お前を本気にさせるための嘘に決まってんだろ。あーでもしないとお前動かないと思って」

「ただの良い奴かよ…なんだぁ」



詳しいことは分からないけどスマイルくんは私の知らないところでも色々手を回してくれていたらしい。
いい友達を持ったなと心から思う。


「テスト近づいてきたし、一緒に塾行くか。」

「うん！」


席を立ち、手を開いて出してくるきんとき。
手、繋ぎたいのかな。
きんときの手を握ると耳を真っ赤にしていた。


「…こう？」

「うん。行こ、」

「顔、真っ赤だよ笑」

「うるさい」

「いたたた、ほっぺ引っ張らないで！笑」




その後塾に着いた時、噂を聞きつけた塾長に、
冷やかされ、塾でも先生たち公認カップルになるのはこの先の話。




＿fin．

新作のお知らせ→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す