【呪術廻戦】五条悟の妹は呪詛師らしい2

呪83 ページ38

ここは…随分既視感がある…

…生得領域…？

私…死んだのかな、？



“私”【何間抜けな顔してんのよ。

ムカつくわね。

ずっと待ってたんだから早く何か言ってよ。

…自呪なんて馬鹿らしい真似して…これからどうするつもりよ？】



『どうするつもり…？

なんでそんなこと聞くの？

私、死んだんでしょ？』


“私”【はぁーーー…

私はつくづくアンタが嫌い。

最初からお兄ちゃんを憎んでなんか居なかったくせに自分の気持ちを塗り替えて恨む事が正義だって過信して…

わかってんの？

だから私がここまで大きくなってんのよ？

体1つ操れるほど…私に力が注がれたのよ？】


『…ごめん』


“私”【謝ってんじゃないわよ

気持ち悪い。

…そういうグズグズしたところだいっ嫌い、

中途半端にしか生きられなくてお兄ちゃんがいなきゃまともに自分の行く道も見つけられないクセに。

…けど仕方ないから】


『え？』


“私”【仕方ないから…消えてあげる。

アンタの幸せのために】


『どういうこと？』


“私”【せいぜい感謝しなさいよ。

私が長く体を乗っ取ってたせいで自呪した時アンタの体には私の残穢が強く残ってた。

だから…自呪の代償として差し出されるのは私

アンタは私の呪力を自呪の代償として支払ったのよ】


『なんで？私そんなこと』


“私”【何回も同じこと言わせないで！

アンタはあの時どうしたってそうするしか無かった。

残穢は私が残したものだしアンタに非はない。

…先生に見捨てられた世界なんてこっちから願い下げ。

綺麗に消えてやるわよ】


『…ねぇ…ごめんね』


“私”【だから、謝ってん】



“私”が…見ているのも痛かった。

強がっていた。

この子が生まれたのも罪を犯したのも全部私のせいなのにこの子は全てを負って消えようとしてる。


…抱きしめないわけに、いかなかった。



“私”【離して。

やめて！さわんないで！！

アンタなんかアンタなんかアンタなんか…！】


『ごめんね。ごめん。本当に』


“私”【うっ…う…アンタなんか…】


『…ありがとう、A。

きっと本当の私はあなたで間違いないよ。

私が私の中に巣食わせた、私の呪い』



“私”【…そんなこと…今更言って何になんのよ。

…馬鹿阿呆愚図】



私の腕の中で罵詈雑言を吐きながら小さな子供みたいに哀咽している“私”が壊れそうで怖かった。

なのに“私”はやっぱり私を突き放す。

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