イヤホン少女は優しい声が聞きたい１【呪術廻戦】

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Aside



目が覚めると、目いっぱいに広がる医務室の天井。

ベッド脇の丸椅子では悟が私の左手を握りながら寝ている。

右手にも違和感(？)を感じ、見てみれば虎のぬいぐるみ。

いつも夜のお散歩の時に連れていく、私の呪力を吸ってくれる夜蛾先生特製の呪骸。



『…今日も、ありがとね。』



頭を撫でてやると、ふわっと笑う。


“虎杖”って苗字にトラの漢字が入ってて、五条って名乗るようになってから悠仁との繋がり(？)を持ってたくて虎にした。


あー、悠仁の前で情けない姿晒したな…。

しかも2回。

誰だよ悠仁を守るために強くなったとか言ってたヤツは。


そっと虎ちゃんを手繰り寄せてぎゅっと抱きしめる。



『もっと…もっと強くならないと。』


五条「Aは十分強いよ。」



急に話しかけられビクッと肩が揺れる。



五条「今回は相性が悪かっただけ。
イヤホン外した状態のAには地獄でしかなかったでしょ。」


『まぁ…。』



そこではたと気付く。

イヤホンが無い。

いや、虎ちゃんいるからいいんだけど…。


なんて考えていると、いきなり悟に痛いくらい抱きしめられる。



五条「無事で良かった…。」



そう言う悟の手は少し震えていて、私は左手で頭を撫でてあげる。


いつになく弱ってるな。

この間の怪我より全然大丈夫なのに。

トラウマか何かかな…？


今回は貧血で気が遠くなったのもあるけど、どちらかというと呪力量がもう、うん((説明めんどくさくなった

だから本当に怪我自体は前回までではない。



真希「入るぞ〜。」


『!?待って!!!』



医務室に入ってこようとした真希に静止の声をかけ、悟を引き離す。



『悟！イヤホンは!?』


五条「相手２年ズでしょ？」


『親しき仲にも礼儀あり！早く早く!!』


五条「無いよ。」


『はぁ!!?』



てっきり部屋から持ってきてくれてるものだと思ってましたけど!!!??



五条「イヤホン無くて慌ててるだけだから入っておいで〜。」


『ちょ、バッ!!』



バッカじゃないの!?と言いたかったけど、ドアが開いたので慌てて耳を塞ぐ。



ﾊﾟﾝﾀﾞ「ほら、イヤホン。」


『ありがと…。』



秒で付けてほっと息を吐く。

この白髪目隠し許さん…！



狗巻「おーかーかー！」



私に抱きついたままだった悟をひっぺがす棘。



真希「よく倒れるなぁ？」



挑発的にそんなこと言いながら水を渡してくれる真希。

先に悟じゃなくてこの3人の顔が見たかった…((

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