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「 なになに 、 四人でお泊まり会ー? 高校生の男女四人が泊まるのはいただけないなぁ 。
監督として僕が行ってあげよう! 」
ふふん 、 と五条先生は楽しそうに言う 。
『 ごめんゲームって四人がちょうどいいから今日はナシね 』
「 本音は? 」
『 五条悟のみ立ち入り厳禁 』
そう言えば 、 先生はガーンとでも言いそうな顔をする 。
せっかくオブラートに包んであげたというのに 、 あえて聞いてきたのはそっちじゃないかと小さく溜息を吐いた 。
「 そんな子に育てた覚えはありませんっ! 」
『 そうやって育てられたからこんな子になったんですー 』
先生は 、 むっと頬を膨らませる。
アラサーでそれ許されるの 、 五条悟くらいですから 。
タクシーを降りて高専へと少し歩く 。 もっとも、ここは既に高専内だけれど 。
「 ねぇAー 、 お土産無いの? 」
先生は 、 まるで駄々っ子のように強請った 。
『 無いよ 、 個数的に合わなかったもん 。 補助監督さんにでももらったら? どうせ持ってるでしょ 』
「 何でくれないのさ 。 アイツも持ってるとは思うけど 」
『 じゃあいいじゃん 』
「 Aから貰いたいの 」
『 セクハラで訴えるぞ 』
「 なんで!? 」
五条先生は悲痛に叫びながらも 、 とある部屋の前で足を止めた 。
私の部屋の隣を指差し 、 言う 。
「 ここ 、 今日から野薔薇の部屋ね 」
それだけ言うと 、 くるりと踵を返し 、 戻ろうとする 。
じゃあねーと 、 彼に手を振っておいた 。
「 夜更かしし過ぎないでねー 」
彼は教師めいた言葉を吐いて 、 長い足で反対方向へと去っていった 。
「 A部屋どこ? 」
そう聞く野薔薇を横目に 、 伏黒が扉を開ける 。
さっき先生が指差した部屋の隣 、 つまり私の部屋である 。
『 ここだよ 。伏黒は勝手に女子の部屋開けんな 』
「 いつもは入らねーと怒るくせに 」
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作者名:よる | 作成日時:2024年1月10日 16時