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｢ただいまぁ｣
｢おかえりなさい。Aさん｣
マンションの自室に入り、防犯の為に役立つ挨拶をすれば、返事が返って来た。リビングの方に行けば、仲間達が勢揃いしていた
｢いたのか。俺に用事だった？｣
｢十日も寝てたクセに、よく言うぜ｣
ライラに訊いたのだが、ザビーダが嫌みのように返して来る
｢よく寝たよ。吉野くんはどう？｣
｢三日前まで、大事を取って休んでいたが、今は復帰している｣
｢じゃあ、大丈夫そうか。お前らにも迷惑を掛けたな。大丈夫だったか？｣
俺が力を使って、倒れてしまえば、運ぶのは必然的に仲間達になる。この中では、体格が普通なので、特に気にしてはいないが、訊いておいた方が良い
足りなかった分の力を仲間達から、取っていないかの確認もしておいた
｢お前の拡張術は凄いが、反動もなかなかのものだ。次は一人でやるな。俺達と力を分けてやるぞ｣
｢分かった。ありがと｣
｢本当に分かっているのか？｣
そう言ったミク坊の説教が始まった。それを聞きながら、時間を確認する。晩御飯を食べるのには、まだ早い時間だ。先程、昼食を食べてしまったので、特に何かを食べる気にもならない
｢おい、聞いているのか？｣
｢聞いてる聞いてる。俺が頼りないって話だろ｣
｢聞いてないじゃないか!!｣
適当な事を言えば、ミクリオが怒鳴った
｢嘘々。俺の力は強いけど、自分の力を過信せず、周りを頼る事を覚えろ、だった？｣
｢･･･聞いてるじゃないか｣
｢だしょ。心配してくれて、ありがとう。今日は一人にしてもらって良い？｣
そう言うと、皆は何か言いたそうだったが、ザビーダが先陣を切って、部屋を出て行き、他の皆もそれに連れて出て行った
｢そろそろかな｣
小さく言った時だった。部屋の中に突如として現れる二人の人間
｢こんにちは、五条さんと夏油さん｣
｢気持ち悪いからやめろって言ってんじゃん｣
｢はいはい。やめるやめる｣
｢やめるは一回｣
目に前に現れた五条さんは、どこか不機嫌なようで、チクチクと言葉を刺して来る
｢こんにちは、･･･天使さん｣
｢かしこまらなくても、昔通りでどうぞ。夏油くん｣
｢そうさせてもらうよ、天使｣
苦笑する夏油くんに近付いて、辺りを回る。どうやら、本当に夏油 傑が帰って来たようで、嫌な感じはしない
｢お礼なんて言わないから。Aが面倒な事したせいで、僕がジジイ共に、グチグチ言われてんだよ｣
｢お礼を言われるような事、俺はしてないよ｣
俺が勝手にやった事なので、何もお礼を求めている訳では無かった
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作者名：空白可能
| 作成日時：2021年1月2日 12時
