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『え、と、それ...は...』
常日頃から「好き」とか「僕を見て」とは言われているものの、こうして目を見て、真剣に言われたことはなかった。
悟「今までも全部本気だったのにさ。
Aってば冗談としか思ってなかったんだもん。」
『...だって悟、冗談ぽく言うから...』
悟「ごめんごめん。
僕の気持ち、伝わった?」
悟の気持ちなんて、ずっと前から伝わっていた。
連合に入ると言った時、初めて悟に本気で怒鳴られた。
私が怪我をするたびに、血相を変えて医務室に飛び込んできた。
任務中、不意を突かれてもう駄目だ、と思った瞬間に助けに来てくれたこともあったっけ。
さっきもそう。
高専からあの場所まで車で1時間はかかるのに、
呪力消費の激しい瞬間移動を使って。
しかも硝子まで連れて来た。
この10年間、楽しい時もたくさんあった。
辛いこともたくさんあった。
その時、必ず隣にいたのは悟だった。
『...意地は悪いし、
口調は柔らかくなったけど性格最悪だし、』
悟「えっ」
『下心見え見えな誘いばっかりしてくるし、
自分の任務ほったらかして私のこと助けにくるし、
...柄にもなく生徒想いで。』
悟「...」
『...私と一緒になったら、きっと上層部に何か言われるよ?』
悟「僕を誰だと思ってるの。」
『ふふっ、そうだったね。』
悟「...僕と一緒に来てくれる?」
『....置いていかないでね。』
悟は車椅子に座る私を抱きしめた。
悟「当たり前。死んでも離さないから。」
傑、私は前に向かって進めそうだ。
10年もかかってしまったけれど、
私は"今"を大事にすることにするよ。
____11月の終わりの事だった。
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ぱーむくーへん - 切ないけど、すごく綺麗なお話でした。 すごく好きです。 (2021年1月15日 23時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - 羽憐さん» ありがとうございます...!!!泣先程新作更新しましたのでぜひ読んでいただければ幸いです! (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - ディーヴァさん» 嬉しいです嬉しすぎます、ありがとうございます...! (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - shinox2さん» ありがとうございます!!泣 (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - マリイさん» リクエストありがとうございます!現在次回作の構想が固まってしまってるのですが、夢主器設定面白そうなのでぜひ参考にさせていただきます! (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾ゞ | 作成日時:2021年1月5日 12時