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下手な嘘は嫌でもわかる(夏油) ページ47

Aは任務に出ていった。私達も今日は任務があった。
今日は早く終わらせてAよりも先に帰る、という算段だった。
今、Aの部屋に土方さんがいるのだ。話を聞かない手はない。

隣に座る悟を見た。最近は急に興味を失ったように、悟はAに突っかかることも、絡むこともなくなった。
Aが膝枕をしていた時は驚いたが、その旅行の時期くらいから、悟はそんな感じだ。

……何かを知ってしまったのか、Aと何かあったのか。

「……私はこの任務が終わったら土方さんに会いに行こうと思ってるんだけど、悟も来るかい?」

背もたれにもたれてぼーっとしていた悟が私の方に向いた。

「…………行く」

悟は聞こえるか聞こえないかという小さな声で答えた。
Aのことが嫌になった、というわけでもなさそうだ。

硝子にも電話をしてきくと、行くという返事が返ってきた。
なんやかんやで私達は全員Aのことについて、気になるらしい。

私達は任務をさっさと終わらせ、すぐに帰路に着いた。
Aが帰っているかいないかは、正直賭けだった。帰っていたら、多分何も聞き出せない。

硝子と合流し、Aの部屋の前まで行った私達は、部屋をノックした。

「誰だ」
「土方さん、夏油傑です」
「…………なんの用だ」
「ちょっとお話を聞きに」
「お話?」

部屋の中から足音が聞こえ、扉が開かれる。
怪訝そうな顔をした土方さんが顔を覗かせた。
土方さんが出たということはAはまだ帰って来ていない。

勝った。
私は買ってきたビニール袋を掲げる。

「軽食と酒も買って来ました」
「…………入れ」
「ありがとうございます」

やはり差し入れは買って来て正解だった。
部屋に入ると、プレイ途中のS◯itchの画面が見えた。
もう既にAの部屋の冷蔵庫勝手に開けて酒飲んでるし。

「マヨネーズはねぇのか」
「マヨネーズは……ツナマヨおにぎりぐらいしか」

そういえばこの人マヨラーって呼ばれてたんだった。
ツナマヨ買っとけばいいかと思ったが、マヨネーズ本体を所望されるとは思ってもいなかった。

「それで…………話ってなんだ」

ツナマヨおにぎり片手に土方さんは私達に鋭い目を向ける。
疑いのある眼差しだ。
下手なことをしたら今すぐにでも斬られそうな威圧感を感じる。

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月14日 12時

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