近くて遠いずるい人は今日も高専をふらついてる【銀魂】【呪術廻戦】 (ページ41)

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ふらふらした大人は話題を避けるのもうまい（家入）ページ41

最近、五条の様子もおかしい。あの旅行をした後あたりからおかしい。
旅行をしてた時に五条から、夏油がAのことを好きなのかと聞かれた時は驚いた。
あの馬鹿は人の気持ちを読み取るなんてことはしないはず。だから気づくはずもないと思っていた。

その次の日の朝、五条とAが部屋にいない、と少し騒ぎになった。
結局すぐに見つかったのだが、あの五条がAの膝で爆睡していたことには驚いた。
なんだか旅行中によく驚いた気がする。
私の知らないところで何かが起こっていたのだろうか。

最近の五条はAに対して大人しい気がする。
Aは至っていつも通りだ。
今もジャン部読みながら片手に缶コーヒーを嗜んでいる。何がどうしたのか。

「…………A、旅行どうだった？」
「良かったぞー。クソガキ2人連れてどうなることかと思ったが、万事屋連中と行くよりかは全然良かったな」

そんなことを言われて黙っている五条じゃなかったはずなのに、いじけた子供のように黙っている。
それを夏油も少し気にしているようだ。

そして、今まで任務でほとんど怪我して帰ってくることはなかった五条が、怪我をして帰って来た。
かすり傷なんかは、よくAに絆創膏貼られて私にも診せずに放置していたりしていたが、今回は結構ざっくりといっていた。
それでなんの処置も施されていないということは、今回もまた、Aが担当ではなかったのだろう。

最近はよく灰原や七海からAの話を聞く。大概、結構なやらかし談だ。
私に大人しく治療される五条に、私は聞いてみることにした。

「五条さ、Aとなんかあったの？」
「…………なんもねぇよ」

その間が、何かあったといっているようなものだった。
五条がこうなっている原因は大体予想はついている。だが五条はそれを認めないだろう。
それに言ってしまったら面白くないし。

バタバタと騒がしい足音が廊下から聞こえてくる。
よくよく耳を澄ますと、誰かの叫び声が騒がしい足音に混じって聞こえた。

「ギャァァァアア！！！ごめんなさいぃぃぃいいい！！！！」
「なにが平気ですよ！！心配性ですね！！だボケ！！！自信満々で行って怪我しやがってコノヤロー！！！」

ガラッと医務室の扉が開いて、入って来たのは半泣きの灰原と鬼の形相をしたAだった。