一度気になりだすと頭から離れなくなるから心を無にしろ（五条） ページ27
傑と2人仲良くたんこぶを作って鼻血まで出した俺たちは、風呂から上がったAに死ぬほど笑われた。
すげー腹たつし、殴ってやりたいのに、今やったら俺がコイツの裸で動揺したと、肯定することになるのではないかと手を出せずにいた。
「今から部屋で硝子と麻雀するんだが、お前らもくるか？チェリーボーイ」
「誰が行くか！！」
「誰も悟のこととは言ってねぇよ。え、やっぱりお前、チェリーって自覚あんの〜？？」
「やっぱこいつ半殺しにしていい？？いいよな？？」
「悟……気持ちはわかるが今はダメだ……！また3人になった時までの辛抱だ……！」
ぷっぷっぷと笑うそいつは本当に憎たらしい。
まじでその無駄に育ってる体、精神年齢と同等になればいいのに。
結局七海達はAと硝子と麻雀をやりに部屋に行った。
俺たちはそれには行かずに部屋に残った。
「まっじであいつ馬鹿なの？！しかも無駄にいい体してんのもムカつく！！」
「他にもあんな感じで見せたりしてるのかな」
「はっ、知らねーけど、痴女だし見せてんじゃねぇの？」
風呂の湯煙の中、晒されたアイツの肉体。
鍛えてると言っていた通り、くびれがしっかりとあって、ケツのデカさと胸のデカさが強調されていた。
あまり深く思い出さないよう、その光景を頭から振り払った。
隣から騒がしい声がこちらまで聞こえてくる。
これ以上考えないためにも、行ってやろうと俺は決心し、立ち上がった。
「傑、行ってやろうぜ」
「……そうだね」
部屋に入ったら、からかってくるだろうと覚悟していたAには、からかわれなかった。
Aは俺らのことよりも麻雀に夢中になっていたようだ。
あんなに馬鹿にしといて、すぐ他のことか。
「あ、夏油さんも五条さんも来たんですね！」
灰原のその声で、Aは俺達が来たことに気づいたようだが、一瞬目線をあげて「よぉー」と適当に手を上げただけだった。
本当に腹が立つ。
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作者名：フルーツパンチ侍 | 作成日時：2023年9月14日 12時
