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『宝探しゲームしたい子この指とーまーれ!!』
『はぁーい!!』
『こんな感じのカンカンは5点!ペットボトルは2点!金属類は15点!その他はそれぞれ3点!触ったら怪我しそうな奴はオネーサンに報告して20点だ!!一番点数がデカかったやつの勝ちな!!さぁゆけ!!チビども!!』
七海が死んだ顔で話すその内容から大体の光景が頭に浮かんだ。
子供をうまく利用して、自分はベンチで缶コーヒーを飲みながら、子供に公園のゴミを集めさせるA。その光景はまさにクズ。
私は笑いを堪えた。ほんと何やってるんだAは。
「……私は何も面白くないんですけど」
「っふ…………そうだね、すまない」
そう言った私の声は震えていたのだろう。七海が冷たい目で私を見てきた。
不意に私の携帯が鳴った。短く鳴っただけだからメールだろう。
確認すると悟からだった。そして私は送られて来た内容を確認し、七海にみせる。
七海の疲れた顔が、より一層疲れたような顔になった。
メールに添付されていた写真は正座させられて、たんこぶを作っているAと拳骨を作りながら怒鳴っている夜蛾先生。そして、それを撮ったであろう悪い顔をした悟と硝子が両側にアップで映っていた。
『公園で子供使って自分で散らかしたゴミ隠蔽させたとかクソウケる』
まさにタイムリーな件で夜蛾先生に指導されているようだ。
「七海、私たちも行こう。Aを煽りに」
「はぁ…………この界隈には真っ当な人はいないんですね……」
立ち上がる私に、七海はわずか数週間で呪術界の全てを悟ったような顔をしていた。
約束は言ったもん勝ち→←ネタ収集のアンテナは常に尖らせろ(夏油)
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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月14日 12時