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傑は先にAの部屋に入って、ベッドに座るAの横に腰を下ろした。
「次は私も参加するよ」
「俺は?」
「ったく、また勝手にベッドの上にあがってきやがって。見ろ、床に座るこの礼儀正しい一年坊主達を」
「床が空いてないから仕方なくだよ」
「おい、俺は!?」
「知らねぇよ。勝手にしろ」
俺のものなのに、俺がハブられるってどういうことだよ。
理不尽な扱いに憤慨しながらも、俺も傑の横に腰を下ろした。
そのゲームはAがガチって一位の座を手に入れていた。
「はぁい!お前今からケ◯ティー姫な!!イッツミーマ◯オって言ってみ??」
「一文字も掠ってないのでパスします」
「それはルール違反だろ〜!な、雄もそう思うよな!!」
「そうだよ!勝負は勝負だし七海が負けたんだから、ちゃんとケ◯ティー姫にならないと!」
「灰原を味方につけないでください。灰原、その呼び方は今すぐやめろ」
「私のリモコンはどれかな」
「これ余ってます夏油さん!」
「俺の分はー?」
「私のくれてやるよ」
Aがベッドから立ち上がり、俺にリモコンを手渡してきた。
あのAが俺に譲るなんて珍しい。
「ちょっと腹減ったからなんか作ってくるけど、」
「いる」
「がめついなお前は。まだお前に作るとは言ってねぇ」
そう言って夜食を作りに行ったAの手には、ちゃんと5人分の夜食があった。
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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月14日 12時