ポンコツな奴も、ただのポンコツではない事もある(夏油) ページ45
Aは桂を連れて竹下通りまで来ていた。
お前らは帰るか?とAにきかれたが、私達はついて行くことを選んだ。
「ほぅ…………これがあの、原宿……!」
「知らねぇだろうが。さも知ってるかのように言いやがるな」
「何やら珍妙な装いをしている者たちがさっきから見てくるのだが、なんなのだ?」
「お前が珍妙だからだよ」
ボケにボケまくっている桂さん。
Aから馬鹿呼ばわりされるのも仕方ない。
「A、あれはなんだ」
「メイドさんだろ。歌舞伎町にもいるじゃねぇか」
「こっちのメイドさんはあんな姿をしているのか!してA、どうやら俺たちは変装が必要らしい。そこに入って俺たちもにゃんにゃんな姿に、」
「1人で行ってこいよヅラ子。ちゃんとすね毛もにゃんにゃんして来いよ」
「すね毛にゃんにゃんするってなんだよ。お前も行けよ。俺ら待っててやるから」
「お前がヅラ子と行って悟子になって来い」
Aのにゃんにゃんな姿か。見てみたい気はする。めちゃくちゃ嫌な顔してるんだろうな。
桂さんはあれはなんだ、これはなんだ、とまるであらゆることに興味津々な子どものようにAにきいていった。
Aは面倒くさそうな顔をしながらも桂さんに返事をしていた。
なんだかんだいってAは面倒見がいいよな。
「お兄さん!!何かのコスプレですか?!完成度高いですね!一緒に写真撮ってくださーい!」
「む?コスプレではない、桂だ!!」
「なにそれ〜ウケる!」
絡まれてるし。
なんかいぇーい、って写真撮ってるし。
桂さん楽しみすぎじゃないか?
「お兄さん達もかっこいい!!写真撮って〜!」
「いや、私達は、」
「傑、カメラカメラ」
「ちょっと、悟、」
なんか桂さんが写真を撮られた辺りから私達の周りには人だかりが出来ていた。
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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月2日 4時