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他人にはどうしても立ち入られない壁がある(五条) ページ30

そして帰ってきた今、銀髪男とAは揃って正座させられていた。
数々の素行が夜蛾先生の耳にも届いたらしい。

日も沈みかけた廊下で大の大人が2人、正座させられている光景はかなり異様だ。

「なんでお前らは問題ばかり起こすんだ!!」
「今回は私は悪くないです。全てこの腐れ天パが悪いです」
「ちょっとA?!共犯だよね?!連帯責任だよね?!俺たち夫婦なんだし!!」
「そろそろその口、縫い付けてやろうか」
「やかましい!!同罪だ!!」

夜蛾先生の拳が2人に振り下ろされる。
何回目だよこの光景。
傑は隣でくすくす笑っていた。

今回は完全に銀髪男が悪い気がする。
だからと言ってAのことを気の毒だとは思わねーけど。

夜蛾先生が立ち去ったあと、長時間正座をさせられていた2人は立ち上がれずにプルプルと震えていた。
それがまた笑いを誘う。

「……何笑ってんだお前ら…………助けろよ……」

怒りを抑えながら震えた声で言うAに今回ばかりは手を貸してやる。
腕を持って引っ張ってやると、よろけながら立ち上がった。
すごい体勢してんぞ。生まれたての子鹿かよ。

「あぁぁ足が痺れてやがる……」

俺が悪戯心で軽く足でAの脚を軽く蹴ると、Aは俺の方に崩れ込んできた。
そしてそれを咄嗟にほぼ反射的に俺は抱きとめてしまった。
何がとは言わねぇが、柔かいものが当たる。

「すまん、悟。ありがとう」
「…………別に」

こいつ痺れすぎて、俺の悪戯にも気づいてねぇな。

「ちょっと!!そこなにイチャイチャしてんの!!A、俺のこと助けて?!」
「お前はそこで一生うずくまってろ」
「俺泣いちゃうよ?!いいの?!」
「悟、悪いがこのまま部屋まで支えてくれないか?」
「……仕方ねぇな」
「A!!そんなこと銀さん許さないから!!ちょっと君!!前髪が特徴的なそこの君!!俺を連れてあの2人を追ってくんない?!」

俺はAに肩を貸しながらAの言う方に歩く。
傑の返事は聞こえなかったが、傑のことだからピキってそうだ。
本当に神経を逆撫でするような男だ。

「助かった。ありがとうな、悟」

部屋の前までついてAはふらつきながら扉を開けた。

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月2日 4時

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