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市場の時も大量だったが、A買う量多過ぎないか?
「こいつ…………これ全部男に貢がせやがった」
「は……?」
「Aすごー」
「甘く見てもらっちゃあ困る」
全部貢がせた……?
自慢げに言うAをじろりと見る。
もしかして市場の時の大量の食べ物も……?
どうやったらこの量を貢がせられるのか。
「あらかたの食いもんは取ってきたからな、感謝しろよ〜」
悪い笑顔を浮かべているAは今日も際どい格好をしていた。
背中の胸元も大きく開いた服に長くてタイトなスカートにはスリットが大きく入っていて太ももが丸見えだ。
Aからは確かに大人の色香が充満していた。
道ゆく男たちがそれはもう虫のようにAに視線を引き寄せられている。
「ここ……ずっと座っとくのケツ痛いな」
ケツが痛いと、Aから色気のかけらもない言葉が飛び出してきた。
私達の前では見た目と言動が全く一致していない。
「え、硝子そのクッションいつの間に買ったの?」
「車になんかあった」
「まじ??え、誰のだろ」
普段私達以外に誰かを乗せているというのか。
高専所有の車をなに我が物顔で乗り回してるんだこの人は。
「もう一個なかった?」
「これしかなかった」
「マジかー」
これキツイなー、と体勢を変えようとするA。
どうにか楽な体勢を取ろうと奮闘している。
「ん?あ、傑か」
私の足にAの後頭部が当たってきた。背中が地面につく寸前だ。その体勢の方がキツくないか?
「あ、いいクッションあるじゃん」
そう言ったAは立ち上がって私の方に足を踏み出してきた。
目の前で私を見下ろすAをなにをするのかと見つめていると、そのまま座禅を組んでいた私の足の上によいしょ、と座ってきた。
…………なんで?
「A、私クッションじゃないんだけど」
「いやぁー快適」
「背もたれ付きじゃん。それいいなー。五条、私の椅子になれよ」
「はぁ?嫌だわ」
座るなら悟より傑の方がいいよな、筋肉があって、なんて言うAは悟にキレられていた。
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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月2日 4時