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あくまでも、1年の実習
Aが付き合うまでもないだろう
五条のような六眼をもたないからAは中の様子までは分からないが、問題のない範疇に留まっているはず。
だが、そうとも言いきれない理由
それこそが、久遠Aをこの場に呼んでいるという点
久遠は煙草の煙をフゥっと吐いては
五条を一瞥した
『五条パイセン、祈本里香を出させるつもりだろ。
そもそも俺を呼んでる時点でおかしいと思ったんすよ。祈本里香は未知数だ。万一暴走し始めた時、俺がいたら超安心ってそんなとこだろ』
五条は、ニヤリと笑った
その瞳が捉える先は帳の中
禅院真希と乙骨憂太が大きな呪霊の口の中に
呑み込まれる最中だった。
『あんたもなかなかだよ。
祈本里香がでるってことは、乙骨に危機を与えないといけない。それを踏まえて、禪院真希と組ませてんだろ。あいつには欠点があるからな』
«欠点»
それは、天与呪縛によるもの
禪院真希には、呪力がない
特別な眼鏡をかけなければ呪霊が見えないし
呪いの籠った武器を持たなければ闘えない
その代わりに高い身体能力を得た
もしも武器を落とす、壊されるなんて事態があれば
彼女は戦うことができないのだ
五条「たまたまだよ」
五条は、相も変わらずニヤニヤしたままだった
___ズズズズズ
それは突然だった
地響きのような揺れ
『まさかな…』
«祈本里香の完全顕現»
凄まじい呪霊の叫び声と呪霊の血しぶき
ただ事でないのは確かだった
五条「凄まじいね。これが特級過呪怨霊 祈本里香の全容か、女は怖いねぇ」
『何突っ立ってんだよ、五条パイセン
出たら引っ込めるのが仕事だろ』
五条「焦らない焦らない
まだ力量も見れてないでしょ」
『つっても、あれは特級で…』
乙骨は、里香をコントロールできない
でもおそらく、里香を乙骨がよんだのだろう
_____真希を子供たちを守るために
真希「呪いを祓って祓って祓いまくれ!!
自信も他人もその後についてくる!
呪術高専はそういう場所だ」
真希のその言葉に感化されて
乙骨は 初めて 里香を呼んだ
呪霊が、里香にやられてる隙に
里香が、呪霊に夢中になってる隙に
乙骨は、児童と真希を背負い1歩1歩踏ん張って
帳の外をめざした
五条「大丈夫。憂太は、お前が思うより強い子だよ」
__シュパッ
帳があがる
目の前にはぐったりとしている乙骨。
学校を見上げれば
運がいいのか悪いのかそこに祈本里香の姿はない
『強い子…ね』
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作者名:SEI | 作成日時:2022年3月18日 19時