【呪術廻戦】讃美歌

46話 ページ48

「五条さん？
……五条さーん」

「………………」

翌日。
五条さんはどうしようもないほど不機嫌だった。

何故？
そんなの私が聞きたい。

昨晩、
何を血迷ったのか

『同じ布団で寝ようよ』

などとほざいた彼。

『……酔ってます？』

『僕飲めないよ。
……だって明日仕事なのに、
Aの体に疲労が残ったら大変じゃん』

『あんたが布団は確定かよ。
……いいですよ私畳で寝ます』

『だめ』

『いや、畳で寝ろ
って言ってないんだから良くないですか？』

『Aが寝ないなら僕も寝なーい』

『5歳児か？』

とかなんとも採算の取れない問答をして、
私が折れて(いつも通り)
シングル(布団だけど)サイズを2人で使ったのだ。

正直やばいなぁと思った。


私が畳で寝ると言ったのは、
まず私が分家の身であるということである。
と、
同時に本家を布団で寝させるのは当然だが
それに私がご一緒するのは
不敬罪に当たらないかということである。
……まぁ言わなければセーフだ。

それに加えて私の寝相である。
五条さんは
明日ボコボコになっているかもしれない。
布団とか五条さんの分は無いかもしれない。
……まぁいいや。日頃の恨みだ。

そんなことを考えていたけど、
気づいたらぐっすり寝ていた。

五条さんの言うように
とてもとても熟睡快適だったので、

「めっちゃスッキリしました。
布団半分くださってありがとうございます」

とお礼まで言ったのに。

「………………あっそ」

異様にご機嫌ななめなのである。




……ま、いつもの事か、気分屋なのは。

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