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43話 ページ45

「なんで」

「仕方ないね」

「心做しか嬉しそうじゃないですか?」

祓いに来ましたと告げれば
是非休んで言ってくだせぇと
超丁重なもてなしを受けた。

なのに。

「申し訳ありません、
部屋は一室しか……」

なんてほざくのだから舐めている。
仮にも本家と分家。
普通なら同じ食事すら取れない身分。

「布団もう1組ありますよね?」

断定して訊ねてみると、

「申し訳ありません……」

と一言。


「………………とっとと祓って帰ればよかった」

「まだ祓えてもないのに帰れないよ」

分かってるわ。

一日現地調査に費やした私達は、
どうやら今回の相手は堕ちた神だと断定。

こりゃだるいわと話し合った結果、
大人しく今日は1泊しよう
という流れになったのに。

「僕先お風呂貰うよ」

「好きにしてください……」

というか
本家に後風呂はさすがにさせられねぇわ。

どうせ私は湯船浸からないしいいか。

とテレビもなんにもない部屋で転がった。

静か。

風の音ひとつない静かな夜に、
若干五条さんのシャワーの音が聞こえてくる。

立派にも1件空き家を綺麗にしてくれたらしく、
民泊の進化版のような泊まり方に、
少し楽しさを覚えていた。

そう、五条さんと一緒じゃなきゃ最高なのに。



探検探検〜

どうせ五条さんのお風呂終わるまで
なんにもできないし。
ご飯はさっき食べたし。
私がすることは今のところない訳で。

古びた古民家のような作り。
2階までの階段は昔らしく急で、
階段の先は真っ暗。

普通の女の子だったらこわぁい!とか言うのなぁ。
全然なんにも感じないから
絶対何もいないんだよなぁ……

まぁ可愛こぶったところで
誰に見せるんだよって話ですが。

五条?五条さんはダメでしょ。
もし私じゃなくても鼻で笑ってそう。



2階はがらんとしていて、
特に何も無かった。
古民家らしい畳の床に、
障子の仕切り。

押し入れがあったから、
もしかしてふとんないかな、
と覗けば、
そこにあったのは随分と古めかしい本だった。

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ワイヤー女 - 新さん» ありがとうございます!!とても励みになります!これからも是非ともよろしくお願い致します! (2020年5月25日 16時) (レス) id: cedc192f36 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっちゃ好きです!!全てが好きです!!更新頑張れぇぇぇぇぇ!!!!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: e596ede8e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年5月23日 18時

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