休暇生活90 ページ43
俺はヘラの美のノートを開き、大事そうなところだけを抜粋して二人に聞かせた。
ハデス「美とは“相手と戦うための武器”よ。美を極めることで、圧倒的な力を得ることができる。どんな相手だってひれ伏せられる。だって、美は相手に圧倒的な差を見せられる、使い道によってはその人の心を折ることだってできる…!」
デュース「人の心を折る!?た、確かにモデルとかの顔には勝てないと思い知らされるときはある…」
エペル「美が力って言うのはどうして…?」
ハデス「簡単よ。自分がどれくらい美しいのか、どれくらい美しくなるかで“周りを騙すことができる”。それを利用して“こいつは弱そう”、“この人ならこうしない”って言うのを逆手にとってすればいい。つまり、弱いふりをして相手を“実力で殺せばいい”」
二人「「!!」」
ハデス「可愛いことやひ弱であるというイメージを利用するの。自分の短所が長所に活かせるのよ?それこそ、美を極めるに当たっての利益ではなくって?」
デュース「短所を…長所に…さっきハント先輩達に言われたことと同じだ…」
俺はそこで笑う。
文面的にちょっと狂気染みたところがあるヘラのノートは、内容も結論もきちんと成り立っている。だが、ヘラはこの美をすべてゼウスにずっと振り向いてもらうためという方向で利用し続けている。
ノートでは真面目なこと書いてあるのに、行動に表せていないのが現状だ。
ハデス「ヴィル先輩が言いたかった、“愛らしさ”と“強さ”が同じって言うのは、“エペルにしかない、誰にも勝つことのない愛らしい見た目が武器だ”っていうことを言いたかったんじゃないのか?」
エペル「! 確かに…俺がこの見た目でいられる時間は限られてる」
ハデス「そう。お前にしかできないものだ」
俺がそう言うと、二人は顔を見合わせて笑い、意気込みを言ってハイタッチをしていた。
そして、問題はいつも通りやってくる。
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紫陽花中毒 - 43ページのヘラ様の美についてのお言葉、感動しました! (2021年12月8日 17時) (レス) @page43 id: 36b405f351 (このIDを非表示/違反報告)
純(プロフ) - ハデスの、撫で癖が好きですww イグニハイドとの絡みが楽しみです。更新頑張ってください、応援してます! (2021年8月2日 7時) (レス) id: 2995464ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅鵺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2021年7月29日 1時