夜桜のアイドル【あんスタ】×【ヒプマイ】 (ページ30)

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それは単なる気まぐれに過ぎなかった。苦労することのない毎日を幼少期から過ごしてきた俺は、どうにかしてその状況を一変したいと考えた結果、俳優になったのだ。

一二三「マジで侑っち、結構やってんのなぁ」

ジュン「今からでもありますかね、これ…」

一二三「結構前のだかんね…探せばありそうだけど…っと」

ジュンや一二三さんは俺の俳優時代の映画やドラマを探し始めてしまった。観音坂さんは気になりつつも、あまり詮索しないといったスタイルを取っている。

侑李「まだ小学生とかそのぐらいですからね…」

独歩「俳優業からアイドル業にシフトチェンジした理由とかは…あっ、言いたくないなら無理に言わなくても…」

侑李「いえ、結構単純ですよ。当時いた事務所の俳優であり続けるのもいいけど、業界をがらりと変えたときに初心に戻ってまた新たなスタートがきれるというのがいいなって思ったんです」

独歩「すごいな…中学生でそんなことを考えられるなんて」

侑李「親の力だけで自分を見られますからね。俺は親の名前を自分の名前で上書きして、俺自身を見てほしいんです」

俺はそう言って笑った。