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episode46 ページ47

俺がどうしようかと悩んでいると、隣にいるザックが話かけてきた。



ザック「つーか、なんで俺らここによっかかってんだ?」


ルシ「お前はエレベーターの中で意識を失って、俺は倒れ込んだから、だな」


ザック「あー……マジか」



俺は少し黙った後、口を開く。



ルシ「さっき、どうして俺がここに来たのかって聞いてきたよな」


ザック「あ?あー、まぁ、そうだな」


ルシ「……俺、ついこの間……ここに来る前まで、施設から抜け出して街を彷徨ってたんだ」



俺が話し出したからなのか、ザックは黙って聞いている。



ルシ「施設から抜け出したのまではよかった。でも、行く宛てもなければ、どう過ごしていけばいいのかもわからなかった

通りすがりの奴らから金を盗んだり、殺すことも考えながら歩いてた。そんなとき、このビルを見つけたんだ

宿には困らないだろうと思いきって、中へ入った。その後、たぶん寝ちまったんだろうな。そんで気づいたら最下層にいた」


ザック「最後意味わかんねぇな」


ルシ「たぶん、俺が寝ている間に誰かが移動させたんだろう。ちょうどいいっていうことで」


ザック「ふーん。まぁ、でも、結局ここにこれてよかったんじゃねぇの?お前、レイと会えたわけだし」


ルシ「……俺がな、エディ達を生かしてるのはある意味、自分のためでもあるんだよ」


ザック「あ?どういうことだよ?」


ルシ「ここから出たとき、俺が辿る運命は二つある。一つはお前らと一緒にここを出て、楽しく過ごす

俺は抜け出してきた身だし、表立って過ごすことはできない。だから、誰かに代わりに動いてもらわないといけない。だから極力人間は生かしたいんだ

それで二つ目は……__施設へと強制送還されて、今度は逃げられないよう工夫を施され、また“道具”として扱われる

二つ目の運命の場合、俺はお前らと今後こうやって喋ることも、過ごすこともできない。あぁ、いや、まず会うことすらできないな」

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わんわん(プロフ) - 面白かったです。続き待ってます!無理せず更新頑張ってくださいね (2020年5月6日 22時) (レス) id: 25bc55c09d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅鵺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2019年5月15日 17時

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