本物の怪物【殺戮の天使】 (ページ24)

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episode23 ページ24

＿レイチェルside＿

先程もらったヒントを元に、私は考え、部屋を見渡す。

部屋には複数体の人形が椅子に座っている。その中には、動かずに下を向いている人形がいた。

まずはその人形を後ろ向きに変える。その人形が数体いたから、その人形も後ろ向きにする。

エディ「レイチェル頑張って！電流が少し弱ってきてる感じがあるよ！」

その言葉に私は頷いて、首が回りそうな人形の首を後ろ向き回転させていく。

でも、首までも固定されている人形があった。

少し考えた後、ザックに近づく。

レイ「ザック、その鎌貸して」

ザック「あぁ？鎌を？」

レイ「そう。たぶん、ザックの鎌ならあの人形の首が切れるはずだから」

ザックは少し黙った後、鎌を私に貸してくれた。

その鎌を使って人形の首を切る。私が切り終わった瞬間に、お兄ちゃんに流れていた電流が止まった。

ザックが閉まっていた鉄格子を開け、お兄ちゃんの元へ駆け寄る。私はザックの鎌を持ちながらお兄ちゃんの元へ近づく。

ザック「おい！ルシファー！」

ザックがお兄ちゃんの肩を揺する。でもお兄ちゃんは動かない。

レイ「……お兄ちゃん？」

ザック「ルシファー！！」

そうすると、お兄ちゃんがばっと顔を上げる。

ルシ「ザック、さすがに揺らしすぎだ。酔うかと思った」

レイ「……生きてた」

ルシ「ここで死ぬわけがない。でも、心配かけたな」

お兄ちゃんはそう言った後、立ち上がってザック、エディ、私の順で頭を撫でた。

エディ「……僕ら、見ていただけだよ。頑張ったのはレイチェルだ」

ルシ「レイが指名されていたんだ。仕方がない。だが、レイのことを応援してくれていただろ？それで十分だ」

お兄ちゃんはそう言って少し微笑んだ。

そのとき、また放送が響き渡った。