どうも、ホワイトハッカーです【男主】 (ページ6)

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第5話ページ6

あれから幾分か安室さんと話し込みコーヒーも飲みきったというところでお会計をして店を出てきた。また来ますねと言ってひらりと手を振れば安室さんは待ってますとばかりにニコッと笑う。もう何回言うんだとレベルで言っているが顔がいい、いや今の自分の容姿が安室さんに比べて見劣っているという事は決してないと言い切れるのだが。

次はいつポアロに来ようとフワフワした気持ちで歩いていくと後ろからここ数日では聞き慣れた足音が聞こえ出す。ひえ、朝から付いてくるなとは思ったけどポアロで軽く一時間はいたのにまだ張り込んでたのかと自身のストーカーの執念深さがチラリと見える行動に恐怖を感じた。辞めてください俺は少しばかりハッカーをしてるただの善良な一般市民ですよと声を大にして言いたい。ハッカーをしてると言えば面倒な探偵たちに根掘り葉掘りされるだろうから言わないけれど。

にしてもずっと付いてくるなこのストーカー…だんだんと歩くスピードを速くしているのに間隔はぴったり一定について来ている。相手はヒールの女性のはずなのになんでこんなに付いてこれるんだ。怖くて後ろを振り向けないと内心半泣きで泣き言をこぼしながら大型のショッピングモールに何でもない顔をして入る。ここまで大きな建物に入ればSOSの電話をしても盗聴されないだろうし安心だろう。専ら、相手が読唇術をかじっていればこの考えは通用しないのだが。

誰に助けてと電話しようかと今時珍しいと言われるガラケーで番号欄を漁る。その時も周りに気をつけながら歩いていくのを忘れない。

このタイミングではどうでも良いが俺はスマホとガラケーの二台持ちである。スマホは仕事用、ガラケーは私用である。ガラケーだとそんなに情報を詰め込めないしボタンだからもしガラケーを見ながら操作できなくてもある程度の操作は可能になる。ないとは思うが俺がハッカーだとバレた時に助けを呼ぶ用としてという事で相棒からの薦めでガラケーにした。相棒はまた追々説明する。

その相棒は今日本にいないし松田さんは今日は始末書を書かないといけないと今日の朝電話で愚痴をこぼしていたから多分無理だ。となると萩原さんあたりか、、？あそこ二人は片方を頼るともう片方から抗議の電話がかかって来て面倒だが致し方ない。今回は萩原さんに怒られはするだろうが助けは求めようと萩原さんに連絡欄を合わせた時

「ねぇお兄さん！何か困ってるの？」

小さな、大きなメガネをかけた少年に声をかけられた。

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