ちょい戦闘狂なしんしゅポケモンが某ハリモグラに成り代わりました

目指せ！南海の沈没船 ページ45

ある日のソーンダイク家の屋敷ではテーブルマナーのテストが行われていた。


エラ「さあ、この前のおさらいだよ。フォークとナイフはどれを使うのか、ちゃんと覚えててるかい？」


エミー「任せてよ。これでーす！」


エミーは迷わず外側のフォークとナイフを手にする。


エラ「そう！みんなちゃんと覚えてるね。なんて良い子なんだろう！」


エラに褒められてエミーやクリームにチーズは嬉しそうだ。
　と、そこへチャックがやって来た。手帳のような物の束をトレースに乗せて持つタナカも一緒だ。


チャック「おお、みんな揃ってとるな」


テイルス「チャック、どうしたの？」


チャック「今からみんなに重要な書類を配るので、よく見ておいてくれ」


テイルス「書類？」


みんな不思議そうな顔をして手帳とカードを受け取った。


エミー「何これ？」


チャック「社会保険証とパスポートだよ」


エミーは２つだけなのに対し、テイルスはやたら沢山の手帳やカードが渡されている。


チャック「テイルスは他に特殊飛行機運転免許、飛行機整備士免許、その他もろもろだ」


テイルス「これ全部僕の？」


クリス「すごい数だね、テイルス」


チャック「無免許飛行のままでは取り締まりの対象になってしまうのだが、その免許があればこの国の空を自由に飛び回ることができるんだ」


クリーム「チャックサン、チーズのこれはなんデスか？」


チーズにはテイルスやクリームとはまた別にカードがあった。


チャック「ああ、それは名誉国民クリームのペットである証明書だそうだ」


クリーム「えーっ！？ペットー！？」


チーズ「チャオーッ！！」


聞き捨てならない言葉にクリームとチーズは立ち上がる。


クリーム「酷いデス！チーズはペットじゃありませんデス！大事なお友達デス！ぷんぷんデス！」


チーズ「チャチャオ！」


チャック「まあまあそう言わんと...」


クリーム「もう、絶対取り消してくださいデス！」


チーズ「チャオー！」


チャック「分かった分かった...」


大事な友達をペット扱いされてしまえば怒るのは当然な反応だ。
　一方でエミーは自分のパスポートを開いて驚愕の声をあげた。


エミー「な、なによこれーっ！？」


タナカ「なにが？」


クリス「どれどれ？」


クリーム「どうしたデスか？」


みんながエミーのパスポートを覗く。どうやらエミーの証明写真が何故かハンマーを振り上げた女の子らしさの欠片もない写真だったのだ。

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