最弱は最強でした。【2j3j】

第30話 ページ35

夢主side




「アハハハハハハハハハハハハハハ！！」



甲高い女の人の笑い声が聞こえてきた



いきなり聞こえてきたもんだから口から心臓飛び出るかと思った



長尾先輩なんて固まっちゃってるもん





椎名「な、何…？！」


『隣の部屋から…？？』




笑い声が聞こえてきた方へ視線を向ける


そこには１つのボロい扉があった







『…開けます？』


椎名「…長尾さん、開けてください」




長尾「え！俺！？」



椎名「男でしょ
　 開けてください」




……なんか、剣持さんにさっき言われたセリフに似てる()


長尾先輩、わかるぞ

その気持ち




長尾「え〜…」



そう言いながらも渋々だが扉を開けてくれた


開けてくれた扉の隙間から3人で顔を覗かせ、椎名先輩が懐中電灯を向ける




「「『…え』」」




今度は3人で声がハモる



扉の向こう側にあったもの、それは…





ただ１つ、人形がポツンと壁に寄りかかり座っていた



『人形？』



長尾「そうっぽいね」




扉を全開にして部屋へ入り人形がへと近づく






椎名「…でも、なんでここに人形が？」



ここに人形しかないということは人形があの笑い声を発してた…？


たしかにこの部屋から聞こえてきたからそうなるのか？







推理をしているとふと背後に気配を感じた






？？？「あれ？お客さんかな？」



聞き覚えのない声に私達は勢いよく振り返る





？？？「あ、ごめん
　 驚かしちゃったかな？」




中性的な声と見た目


黒髪で赤いマフラーを着け、シャベルと大きなゴミ袋を持っている


男か女か微妙に判断が難しい





長尾「…誰ですか？」




長尾先輩が私達の一歩前へ出て中性的な人に質問する






ましろ「ん？僕？
　 僕はね〜…ましろ！
　 ここに良く泊まりに来てるんだ〜」






中性的なその人は

“ましろ”

そう名乗った




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