検索窓
今日:8 hit、昨日:45 hit、合計:6,808 hit

名前は片想い ページ1

×krm








問題ない関係で悩んだりはしない。




「ねえ、だーい好き!」
『…あー。今日もありがと』
「またそうやってはぐらかすぅ」
『なんだよじゃあどう返せばいいのよ』
「俺も好き!でいいじゃん、」
『ばかか。』



いつだってアイツは私のこの崇高な気持ちに
向き合ってはくれない。
はぐらかして茶化してなかったことにしようとする。

いいんだ、別に。振り向いてもらえずとも、
この気持ちは変わらないから。

なんて、強がってみたりして。





『だいたいさ、俺のどこが好きなの?』
「わかんないよ、初めてあった時から好きなんだもん」
『それがわかんないんだよな〜』
「わかってもらえなくていいの、むしろ、わかんないで」
『わかんないでって何、笑』


一目惚れだった。友達の結婚式の二次会で、新郎側の友達だったアナタ。
一目惚れなんてするのは初めてで、最初はすごく不安だった。

色んなところをすっ飛ばしてしまったものだから、
アナタがどういう人なのかわからないままだったから。

それから少しずつ、パズルのピースを埋めるように
アナタという人のかけらを拾い集めて、
冗談を言い合える仲にまでなれた。

勿論私はずっと本気なのだけど。





『まぁ、これからも頑張ってください。』


そんな上から目線の発言も、無邪気な笑顔がくっついているせいで
すんなりと受け入れてしまう、許してしまう。

いいよ、私のこと受け入れる準備ができるまでは、
この想いを冗談にしといてあげる。







「ねえ、でも私のこと、嫌い…ではないよね?」
『…そりゃあ、ね。嫌いだったら一緒にいないでしょ。』
「ふふん。素直じゃないやつ。」





本当はぜんぜん平気じゃない、
どうしようもなく好きだから、
もっと触れたいし、もっと近くなりたい。

でも嫌われたくなくて、自分の気持ちよりアナタの気持ちを優先する。
一度強がってしまったら、抜け出せなくなってしまっただけなのだけど。

本当は崩れ落ちそうなのに。







曖昧な関係の名前は片想い。
(いつか絶対、と息巻いた、日曜日の昼下がり)

君はどこから見ても、→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
90人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:yucari | 作成日時:2024年3月15日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。