《第七話》 ページ8
「クロウリー先生、おまかせください。
いたいけな小動物をいたぶって捕獲するというみなさんが嫌がる役目、この僕が請け負います」
「さすがアズール氏。内申の点数稼ぎキマシタワー」
「なあ、誰かオレのケツの火ぃ消してくれてもよくねえ！？」
「ところで…えっと…」
『Aです』
「A……さん。あそこでおしりが燃えているのもNRC生なんですか？」
新入生が指さす先にはターバンを巻いた男が。
彼のお尻には件の青い火が付いて非常に危険な状態。普通の人間ならここで助けに入る。
が、しかし。気づいた相手が悪かった。
『あぁ、あれは例外です。 気にしなくていいですよ』
「A！！ 見捨てないでくれ！！」
「みなさん、私の話聞いてます！？」
学園長の声もかき消えるように縋って叫んでくるので、仕方なくAは新入生と一旦別れてそのターバンの男の元へ行く。
心のなかで貸しイチと思ったのはここだけの話。
『すみません、すぐに駆けつけることが出来なくて。 とてもとても心苦しいです』
「そうか！わざわざ火を消してくれてありがとうな！」
表情筋がピクリとも動かず謝るA。どう見ても心苦しいようには見えなかった。
ここにどこぞの苦労人従者とかがいたらツッコんでいただろうが、目の前にいるのはNRCの例外。
人を疑うということを知らなかった。
「今度うちの寮の宴に来てくれ！ きっとジャミルも喜ぶ！」
『そうですか。喜んで学園長と一緒にお相伴に預からせていただきます』
気づいたときには辺りの火の海は無くなっていた。
きっと誰かが消してくれたのだろうとAは思う。
それがとびきり正義感が強いか、下心を持ち合わせた行動なのかはさておき。
「少々予定外のトラブルはありましたが入学式はこれにて閉会です。各寮長は新入生をつれて寮へ戻ってください。
……ん？ そういえば、ディアソムニア寮、寮長のドラコニアくんの姿が見えないようですが……」
口々に言っていないという寮長たち。
ああ言えばこう言う、とはこのことだな。
Aは一人、各寮長の意図しない団結力に感心していた。
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好好爺(プロフ) - 星詠みさん» コメントありがとうございます！！早速更新させていただきました！気づいたら亀更新してしまう作者なので度々教えてくれると助かります……！ (9月28日 23時) (
レス) id: eeb0faecb7 (このIDを非表示/違反報告)
星詠み(プロフ) - 続きいつでも待ってます‼︎ (9月28日 22時) (レス) @page17 id: 674129e800 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：好好爺 | 作成日時：2023年9月19日 14時
