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マイキーの誕生日に
でも中坊のおれたちに金なんてなくて 盗むしかなくて。
こんなことは犯罪だ ダメだと思う反面、
上手く行けば と舌なめずりをしていた。
薄い蛍光灯に照らされたその姿は、
場地「なんで… ここに?」
真一郎「あン? ここ オレの店だもん」
A「なに?知り合い?」
真一郎「ホラ コイツらが東卍」
A「ああ」
ここが…真一郎君の店!!?
隣の女の人は…?見たことない…っ
息がうまく吸えない。
身体が 脳が 危険信号を出していた。
逃げなきゃ!!いや 話せば許してもらえるか!?
場地「!!!」
刹那 見えてしまった。
暗闇の奥 光る瞳。
一虎が 鈍器を持ち飛びかかった姿を。
場地「やめろ一虎あぁ!!!」
倒れ込んだ床には 赤い血溜まりが作られていた。
何が起きたのか、一瞬理解が出来なかった。
ドロボーが来て、真一郎の知り合いで、
話を聞いて 許してやろうと思ってた。
なのに、いきなり頭がガンッてなって。
もはや痛みはない。
ただただ、熱くて。
A「し、いちろ…」
霞む視界に捉えた君は、呼吸なんてしてなくて。
それでも手を伸ばした。例え届かなくても。
_____きっと、わたしたちは死ぬ。
生きたかった。もっと真一郎とバカしたかった。
好きな人もつくって、結婚して、
真一郎に見せつけてやって、それで、それで、
そんな 当たり前の日常で良かったのに。
A「ど…して…」
頬を伝うコレは、きっと涙で。
ああ怖い。
死にたくないよ、ねぇ。
それでもね、それでもわたしは、
今死ぬのなら
一虎「チッ まだ生きてんのか」
場地「おい…っやめろ一虎!!
もうその人は…っ」
暗闇の中 光る眼光を見た。
まるで蛇のような 双眸。
ガンッ
2003年8月13日
佐野真一郎 死亡
楯山A 重症
唾を飲み込み、喉を鳴らした。
武道(マイキー君の兄貴が死んだのは
この2人原因だったんだ!!!)
場地「一虎庇ってくれたから、
オレは年少に入らずに済んだ。
オレは一虎が出所するのを待ってたんだ」
違う、
違うよ、思い出したんだ、ああ、
思い出した、
思い出したくなかった。
だって、
わたしは、あの夏の日に、
A「あの日…死んだんだ…っ」
羽宮一虎に 殺された。
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