毒姫と呉服屋2【BASARA】 (ページ40)

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｢あの頃の私は触れるだけでも毒を皮膚から侵せたのに、どうしてか君に触れてしまった

君が、体の弱い君が、毒に耐えられるはずなんてなかったのに｣

｢姫様、私はどちらにせよあの頃には死んでいたと思います｣

｢そんなこと……｣

｢元より7つまでは生きられないと言われていた体でしたから｣

7つまでは神の子、とは誰が言ったか。神の子のままあの世に帰りかねなかったほど脆弱だった身は成人を迎えられた。

生きたのは18年。多くはないが、数々の素晴らしい作品を仕立て上げた。

どうか悔やまれぬようと言う霸桜に唯桜は首を縦に振ることが出来ない。細く折れそうな彼が未だ毒に侵されているようで。

｢どうしてもお気にされるようでしたら……見舞いに来てはくださらないでしょうか｣

｢見舞い？どこか悪いのかい？まさか毒が原因で何か病を…どこが悪いんだい？｣

｢……全身、でしょうか。脆弱さは健在ですゆえ｣

｢凄まじく矛盾しているな。唯桜様は落ち着いてください｣

平和な現代において多少なりとも柔らかくなったのかまさかの三成がツッコミを入れる。