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その夜更け、唯桜は1人で中庭にいた。



呆然と立ち尽くす彼女に紫毒姫が擦り寄る。





「きゅー?」




「…ごめん ちょっと、整理出来れてなくて」




目元を袖で何回も拭う。



また近いうちに会いたいね、そう話したばかりなのに。


兄妹の些細な約束は叶わなくなってしまった。





「…兄上のことだから、きっと無理をしたんだよ」




彼の寿命はそう長くない、と唯桜は勘づいていた。


それがこうも早く訪れるとは。

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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年7月1日 20時

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