あー!!マジですか!! ページ4
男と私
互いに冷静になり改めて話をすると
やはり似すぎているのだ
週刊少年ジャンプで
連載されていた漫画のキャラクター
煉獄杏寿郎に
‥‥
いや
自分でもありえないことを言っているのも
ありえない事を考えているのもよくわかっている
だがメイクもせず顔がそっくりで
隊服も高クオリティ
声なんてそのまんま
そして自己紹介でも煉獄杏寿郎と名乗る
そんなこと普通ありえるだろうか?
「どうした?」
『え、な、なにがでしょう‥‥?』
「上の空だったぞ!」
『す、すみません‥‥考え語としてて』
「気にするな!
いきなり自分の家に
知らない男が居れば混乱もするだろう!
実際俺も混乱している!」
あー‥‥うん
そうだろうね‥‥うん
「変なことを言っているかもしれんが
俺は一度腹を貫かれ死んだはずなんだ
だが気がつくと君の上に居た
‥‥すまん!!」
『いや乗っかってた事は
もう別にいいですけど‥‥』
‥‥死んですぐにこっちに来た‥‥か
これは逆トリップと見ていいのだろうか
それともテレビのドッキリ企画‥‥?
でもいくらなんでもテレビのドッキリ企画で
勝手に部屋の中になんて入るか?
んでもって人の上でぐーすか寝るか?
‥‥
『じ、事情はわかりました‥‥
別に私は起こってないし
通報もしないので安心して下さい‥‥』
「信じてくれるのか?」
『‥‥嘘をついているようには見えないので』
そう言うと「感謝する!!」とハリのある声で
私に思いっきり頭を下げる
‥‥これ、確定でいいんじゃないか?
『あ、あの【〜♪】』
話をしようとすると二回目のアラームがなり始めた
‥‥コンニャロー
『タイミング悪すぎだろ‥‥』
少しイラッとしながらもスマホを拾い上げアラームを止める
すると目の前の煉獄さんは目をパチクリさせた
「その四角いのはなんだ?」
『スマホです‥‥』
「すまほ?」
まぁ当然知らないか‥‥
‥‥あ
ここはスマホを知らないことに
疑問を持って接したほうが自然か‥‥
『知らないんですか?』
「全く知らん」
『この令和の時代にスマホを知らない人が
いるとは‥‥一体どこ住みなんですか‥‥』
そう言うと私の言葉に引っかかりを感じたのか
「令和の時代?」と聞き返してきた
「すまないが今の年号を教えてくれないか?」
『‥‥おかしなことを言いますね
令和ですよ、令和3年』
‥‥我ながら名演技じゃないか?
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作者名:サカモト | 作成日時:2021年9月29日 0時