織田作の弟は元水柱だそうです

弍拾捌 ページ32

それから、何故兄さんが倒れたと言う事態になったのかあらまし聞いた。

「安吾が黒の特殊部隊？」


「あぁ、行方不明だった安吾を廃墟で見つけ、脱出した後近くに転がっていたマリを手に取った。安吾があれはなんだと口にしたからな。一応確認しようと掴んだら、それには毒が塗られていた。痺れて動けなくなると、安吾は黒い特殊部隊とともに姿を消した」




思わぬ方向に事態が動いている



「………では、安吾が組織を裏切ったということに確実性が増したということか」


「起こっている現象は大きく二つに分けられる」


1分ほど黙考した後、太宰が口を開いた


「ひとつは、犯罪組織ミミックの襲来。もう一つは安吾と黒い特殊部隊の暗躍だ。」


「黒い特殊部隊とミミックは別組織なのか？」

兄さんが尋ねる

「別だよ。もう少し云えば、この巨大な騒動はマフィア・ミミック・黒の特殊部隊の三勢力が接触することで起こっている。ただ、特殊部隊の方は当面無視でいい。やはり危険なのはミミックだ。織田作が寝ている間にマフィアの縄張りだった商店が5箇所爆破された。同時にね。被害は分刻みに増えている」


太宰の話を聞いて少し驚いた。


まさか五箇所も狙われていたとは…


「俺はボスの命令で次に狙われる可能性が高い施設を見張っていたいた。すると、スコープを除いているミミック兵が複数確認できた」


「へぇ…すると狙われていたのは六箇所ということになるね。」


「狙われそうな施設を見張るのが首領の命令だ。俺も複数の施設を見回った方がいいかもしれない」


「そうだね。少しでも被害を抑えた方がいい。これ以上の被害はね。今でもマフィアにとっては大打撃さ。見回るなら施設だけでなく商店も見回るといい。爆弾には気をつけて」



「わかった」





頭の中でマフィアが縄張りとしている商店と施設を確認する








………明日から忙しくなりそうだ。

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