第2訓 知らない人に個人情報を教えても良い場合がある ページ4
Aside
少し夢を見た後、目が覚めた。
空はもうオレンジ色になりかけている。
そんなに寝ちゃったのか
熱もなさそうだし、頭がクラクラすることも無い。
体を起こそうとすると、さっきの人が氷水を桶に入れて入って来た。
桂「様子はどうだ？良くなったか？」
『はい、もう大丈夫です。何から何までありがとうございます。』
桂「ならば良かった。困った時はお互い様だ。まだ名を名乗って無かったな、俺の名は狂乱の貴公子 桂小太郎だ。」
『桂さん。私の名前は如月Aです。看病して頂きありがとうございます。』
桂「まあ、かなり傷だらけだったからな。Aさんはどこから来たのだ？」
『.....分からないんです。自分が住んでいた所が。とにかく東へ走ってきました。』
桂「走って来ただと？！なぜまたこんな真夜中に。」
『言えないんですが、私が住んでいた付近で大きな事件がありまして。そこから逃げる為東の方へ走っていました。』
桂「そうか、まぁ深くは聞かぬ。戻る予定も無いだろう、どうだ夜ご飯家で食べていかないか？」
『そんな？！もうこれ以上お世話には....』
桂「行く宛てあるのか？」
『....』
エ“食べていけよ”
『すみません、お言葉に甘えて頂きます。』
桂「遠慮は要らん。ゆっくりしておけ。出来上がったらまた呼びに来る。」
『ありがとうございます。』
まさかここまでしてくれるとは思わなかった。
正直、何も考えずに飛び出してきたものだからまとまったお金や、行く宛てもない。
ｸﾞﾙﾙﾙ.....
怪我をし、熱を出していたとしてもおなかは空くらしい。
明日以降、何か恩返しをしなければ。
桂「出来たが、こっちまで来れるか？」
『ありがとうございます。大丈夫です』
桂「良かった。エリザベス！今日はみんなで食べれるぞ！」
エ“どうぞ遠慮なく”
桂「お蕎麦だ。どうだ？」
『ありがとうございます！美味しいです！』
桂「だろう？蕎麦は俺の好物でもあるし、身体も温まるからな。」
エ“今日は泊まっていったら？”
桂「そうだな。この時間からの空室は中々無いだろう。それに今までの話だとまとまったお金は持って出てないんだろう？」
『....すみません、何から何まで。』
桂「人数が多い方が楽しいからな。」
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作者名：いるかさん。 | 作成日時：2023年1月4日 2時
