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狂乱編 3. 鉄格子の部屋 ページ4

『う......』



目が覚めると同時にAの目に飛び込んで来たのは、真っ暗で冷たい部屋と、無機質な鉄格子だった。



『此処は......』



ズキズキと痛む頭を抑えながら、必死で気絶する前に何があったのか思い出そうとする。



(そうだ......確か、街に買い物に行った時に攘夷浪士に絡まれて、それを全員返り討ちにしたまでは良かったんだけど......)



後ろから現れた"何者か"に気づかず、襲撃されてしまったのだ。




(不覚だった...まさか、捕まってしまうなんて)



此処は何処だろうか、と思い、次第に暗闇に慣れてきた目を凝らすと。



『......!!』



鉄格子の前に、見慣れた顔の人物が座っていた。



『まさかこんな所で指名手配犯の顔を拝むことになるとは思いませんでしたよ。攘夷浪士過激派......鬼兵隊の高杉晋助』



そう言いながらAが高杉を睨みつけると、高杉はククッと声を立てて笑った。




高杉「気丈なもんだなァ。流石は"あの"桜塚A...女だてらに時期当主候補だっただけはあるじゃねぇか」



その言葉にAは目を見開いた。


桜塚。

まさか攘夷浪士に、そしてその中でも過激派の鬼兵隊に自分の本名を知られているとは思いもしなかった。



『此処は何処なんですか。私を襲撃したのも貴方だったんですか?』


尚も睨みながらそう訊ねるAに、高杉は愉悦とも侮蔑とも取れるような笑みを見せた。




高杉「正確に言うと俺じゃねェ。俺ァただ、桜塚が手に入ったって聞いて見物に来ただけだ」




『見物......鉄格子越しなんて随分趣味の悪い見物ですね』



どうとでも言え、とばかりに高杉は煙管をふかし始める。



高杉「それからテメェ、此処は何処かって聞くがよ、悲しいもんだなァ」



そして、暗闇の中でもはっきり分かるほど鋭い眼をAの方に向ける。




高杉「自分の家を、忘れちまうなんざよ」




それは、あまりにも衝撃的な言葉だった。




『自分の、家......?嘘です。桜塚家には、こんな鉄格子のある部屋なんて...』



ない、はず。






____否。




知らなかっただけなのかもしれない。






正統な武家でもなかった桜塚家が、こんな部屋を、一体何の為に...?




Aの青ざめた顔を見て、高杉は眼光の鋭さをそのままに愉快そうに笑う。





「それじゃあ、俺が教えてやらァ。桜塚が、本当はどんな家だったのか」

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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赤花(プロフ) - kamiyakazi725さん» ありがとうございます!とっても嬉しいです(*´▽`*)夜トいいですよね…趣味が合いそうです(´∀`*)ウフフ (2019年1月9日 0時) (レス) id: 8a59b356bb (このIDを非表示/違反報告)
赤花(プロフ) - 夜兎姫さん» ありがとうございます!長らくお待たせしてしまい申し訳ありません<(_ _*)> (2019年1月9日 0時) (レス) id: 8a59b356bb (このIDを非表示/違反報告)
赤花(プロフ) - 沖田 星蘭(元☆聖愛★)さん» ありがとうございます!長らくお待たせしてしまって本当に申し訳ありません<(_ _*)> (2019年1月9日 0時) (レス) id: 8a59b356bb (このIDを非表示/違反報告)
赤花(プロフ) - 未羅さん» ありがとうございます!嬉しいコメントに、本当に胸が温かくなりました(*´▽`*) (2019年1月9日 0時) (レス) id: 8a59b356bb (このIDを非表示/違反報告)
kamiyakazi725 - とても面白かったです!応援してます!沖田君&夢主ちゃん可愛いですね!アイラブです!私、暗殺教室も、ノラガミも大好きなんです!特に夜卜好きです。沖田君には敵わないけどwww. (2018年7月11日 0時) (レス) id: 7058246684 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤花 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年6月30日 17時

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